臨床開発モニターへ転職する6つのメリット、2つのデメリット!仕事内容や年収についても解説

更新日:2021.1.8

「臨床開発モニター」への転職を考えている人のために、臨床開発モニターがいったいどんな仕事なのか、未経験で転職した当初の年収や、キャリアを積んだときの年収、臨床開発モニターに転職するメリット&デメリット、転職成功のポイントなどについてご紹介しましょう!

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臨床開発モニターに転職するメリット・デメリット

臨床開発モニターに転職するメリット

高収入が得られる

臨床開発モニターに転職する最も大きなメリットは、何と言っても高収入が得られる点です。

先ほどもお話ししましたが、臨床開発モニターは30代・40代になると、薬剤師や看護師・臨床検査技師などよりもかなり高い年収を得ることができます。

年齢を重ねるほどに知識も深まり、より信頼できる臨床開発モニターとして活躍できるので、生涯年収も高い職種です。

夜勤がなく、土日祝日に休める

臨床開発モニターは、看護師のように夜勤や土日祝日の出勤がないので、一般企業の会社員と同じパターンで生活することができます。

休日に恋人や友人と遊びに出かけたり、子どもの行事に参加したりすることも、無理なくできるでしょう。

仕事にやりがいを感じられる

臨床開発モニターは新薬開発のための治験にかかわる仕事なので、自分が携わった新薬が世に出ることで、たくさんの人の病気の治癒に貢献しているのだと実感することができます。

そのことは臨床開発モニターとして働く人にとって、大きなやりがいとなり、働き続ける上での張り合いにもつながるでしょう。

年齢を重ねるごとにキャリアアップできる

臨床開発モニターは、医療や医薬に関するさまざまな知識と経験を求められるため、少しキャリアを積めば誰にでもできるという仕事ではありません。

そのため、年齢を重ねるごとに治験業界でなくてはならない存在となり、着実にキャリアアップすることができます。転勤がないので、ずっと同じ場所で働き続けられるのも、嬉しい点ですね。

ただし、そこで問題になってくるのが、先にもお話しした通り「子育て期をどう乗り越えるか?」ということです。

子育て中は内勤臨床開発モニターになったり、時短勤務やフレックスタイム、在宅勤務制度をうまく活用したりして、あの手この手で乗り越えていく必要があるでしょう。

臨床開発モニターの仕事でキャリアアップしていきたいと考えるなら、あらかじめ自分自身のキャリアプランをよく練った上で、ライフイベントによる生活の変化も考慮しながら、着実に歩んでいくことが大切です。

臨床開発モニター以外の仕事にも、キャリアチェンジできる

臨床開発モニターとしての経験を積むと、医薬品会社の開発部の管理職や、プロジェクトマネージャーなどの役職にキャリアチェンジすることもできます。

また、CROで働いていた人が、実力を評価されて製薬メーカーに引き抜かれるケースもありますし、臨床開発モニターから治験コーディネーターの職種にシフトすることもできます。

英語力を発揮できる

治験には日本国内のみで行う「ローカルスタディー」と、国際共同治験である「グローバルスタディー」とがあります。

今は「グローバルスタディー」の案件が中心になってきているので、英語力を発揮できる場面が多く、自身の英語力を活かしたい人にとっては最適な仕事です。

英語力にそこまで自信がない人も、臨床開発モニターになってグローバルスタディーにかかわることで、英語力を身につけるきっかけができるでしょう。

臨床開発モニターに転職するデメリット

出張や残業が多く、仕事がハード

実は臨床開発モニターは、「仕事がハード」と言われる職種の中でも、特にハードな部類に属しています。そのため、臨床開発モニターの仕事に就いたことで、体調を崩してしまう人も少なくありません

なぜかというと、単に激務だというだけでなく、身体面・精神面のさまざまな点において、かなりきつい仕事だからです。

たとえば身体面では、日本全国のさまざまな医療機関に泊りがけや日帰りで出張し、多いときは遠方に週3回出張などというときもザラにあります。

残業が多く、さらに仕事の責任も重いので、治験の立ち上げ時にミスが発生したときなどは、業務がパンク寸前になってメンタル不調に陥ってしまう人もいるのが現実です。

ベテランになればミスも少なくなるので、忙しさはある程度解消できるかもしれませんが、最初の数年間は覚悟をしておいた方がいいでしょう。

体調不良やメンタル不調に陥らないよう、できる限りワークライフバランスに配慮したCROを選び、自分の身を守ることも大切です。

地方に職場がほとんどない

臨床開発モニターの職種を選ぶ上で大きなデメリットといえるのが、地方にほとんど職場がないことです。

看護師や薬剤師・臨床検査技師などは、日本全国どこに行っても働くことができますが、臨床開発モニターはそうはいきません。

地方の就職先はごくわずかなので、夫が地方に転勤する可能性のある人は、そのことを理由に臨床開発モニターの仕事を諦める人もいます。

臨床開発モニターになるには

多くの臨床開発モニターが「CRO」に所属

臨床開発モニターになるには、製薬会社に直接雇用される「直モニ」になる方法と、「CRO(Contract Research Organization)」と呼ばれる開発業務受託機関に所属して、そこから製薬会社に派遣される方法とがあります。

ただし、製薬会社に直接雇用される直モニの採用は、3~5年以上の経験があり、なおかつ英語力なども求められる傾向にあります。

そのため、未経験の人が直モニなるのは難しく、多くの臨床開発モニターはまず「CRO」の社員となるのが一般的です。

薬剤師、MR、臨床検査技師、看護師などの経験を活かして転職できる

臨床開発モニターになるための資格は特にありませんが、薬剤師やMR、臨床検査技師、看護師など、医療・薬品関係の知識や経験を活かせる仕事です。

ただし、臨床開発モニターへの転職は治験コーディネーターに転職するよりも難易度が高く、治験の仕事がまったく未経験の人がCROに転職するのは、けっして簡単ではないのが現実です。

もちろん、未経験から臨床開発モニターへの転職に成功する人が、まったくいないわけではありません。記事の最後に未経験からCROへの転職に成功した事例を紹介していますので、参考にしてください。

「CROの採用試験に落ちてしまった」という人は、いきなり臨床開発モニターになるのではなく、いったんSMOの治験コーディネーターとして何年か経験を積んでから、CROの採用試験を受けるのもひとつの方法です。

論理的思考力があり、忍耐力のある勤勉な人に向いている仕事

臨床開発モニターに向いているのは、論理的に物事を考えられる人です。治験のチェックや指導をする立場なので、医学や薬学・法律の知識を得るために勉強したり、海外の文献を調べたりするなど、コツコツと努力する忍耐力と勤勉性が求められます。

医師や治験コーディネーターとの信頼関係を深めるためには、人間的な誠実さや、コミュニケーション能力ももちろん必要でしょう。

また、臨床開発モニターは残業や出張なども多くハードなので、体力的に自信がある人に向いている仕事です。

臨床開発モニターとは、こんな仕事

治験の全体管理とモニタリングを行うのが主な業務

臨床開発モニターは「CRA(Clinical Research Associate)」と呼ばれ、製薬会社が行う治験(人体への有効性と安全性を確かめるために行う臨床試験)の全体を管理するとともに、モニタリングを行う仕事です。

臨床開発モニターは製薬会社側、治験コーディネーターは病院側の仕事

モニタリングとは、治験が適正に行われるように医療機関などを訪問して進行状況を確認し、治験実施計画書や薬事法規などに則っているかどうかを確認することです。

臨床開発モニターは製薬会社側、治験コーディネーターは病院側の仕事

臨床開発モニターとよく似た仕事に「治験コーディネーター(CRC/Clinical Research Coordinator)」と呼ばれる職種がありますが、臨床開発モニターが治験を依頼する製薬会社側の立場であるのに対し、治験コーディネーターは病院側の立場として医師や被験者との調整を行う仕事です。

治験の依頼を行うのは新薬を開発する製薬会社なので、治験の全体的な管理はあくまで臨床開発モニターが行いますが、「被験者を募集して治験の説明をする」といったさまざまな業務を治験コーディネーターにサポートしてもらうことで、よりスムーズに治験業務を進めることができます。

臨床開発モニターの具体的な仕事内容

治験を実施する医療機関と医師を選定する

治験を開始する前に、臨床開発モニターはまず治験を実施する医療機関と医師を選定し、依頼をして契約の手続きを行います。

医療機関や医師を選定する際は、治療薬を適切に使用できる病院か、医師に豊富な臨床経験があるか、治験を実施する時間的なゆとりがあるかなどを検討して判断します。

スタートアップミーティングを開催する

医療機関との契約が終わった後、臨床開発モニターは医師や看護師・臨床検査技師・薬剤師・治験コーディネーターなどを集め、治験前の合同会議である「スタートアップミーティング」を開催します(病院側が開催する場合もあります)。

臨床開発モニターはそこで治験の詳しい説明をして、治験前の再確認を行います。

モニタリング業務を行う

治験が開始されたら、臨床開発モニターは「モニタリング」を開始します。

医療機関を訪問して、医師にヒアリングし、治験が治験実施計画書(プロトコール)に則って行われているかどうかを確認します。

また、被験者の症例報告書(CRF)とカルテなどを照らし合わせ、報告書の内容が正しく記載されているかどうかをチェックします。

治験業務報告書を作成する

モニタリング終了後、臨床開発モニターは症例報告書を回収して、「業務報告書」を作成します。

万が一治験中に有害事象が発生した際には、詳しい状況を確認するのも、臨床開発モニターの仕事です。

臨床開発モニターの一日のスケジュール

臨床開発モニターの一日のスケジュールは、転職する企業や担当する案件によっても違いますが、一般的に次のようなスケジュールとなります。

9:00 出勤

所属するCMOに出勤し、メールや郵便物を確認します。

10:00 仕事の準備

その日の訪問に必要な資料を揃えたり、同じプロジェクトチームの臨床開発モニターと打ち合わせをしたり、次の日以降に訪問する医療施設のアポイントや交通手段を確認したりといった作業を行います。

12:00 昼食

オフィスは都心部にあるので、オフィス内でお弁当を食べる人もいれば、職場の仲間と外食に出かける人もいます。

13:00 担当の医療施設へ移動

その日に訪問する医療施設に移動します。近隣の病院に移動する場合もあれば、遠方に出張になる場合もありますが、1ヶ月のスケジュールの半分ほどは移動があると思っておいた方がいいでしょう。

14:00 治験コーディネーターとの打ち合わせ

医療施設に到着後、スタッフにあいさつをして、治験コーディネーターと被験者の募集状況や有害事象発生の有無、治験薬の管理などについて打ち合わせをします。

また、薬剤部を訪問して、治験管理簿の確認も行います。治験薬の保管状況はどうか、治験薬が正確に渡されているかなどをチェックし、治験薬の搬入を行います。

14:30 モニタリング

症例報告書を確認し、治験が治験実施計画書(プロトコール)に則って行われているかどうかをチェックします。記載済みの症例報告書があれば、回収します。

また、被験者のカルテや看護師のメモといった原資料と症例報告書の付け合わせを行い、転記漏れや転記ミスの有無も確認します。

17:00 結果報告

医師や治験コーディネーターに、その日の業務の結果を報告します。次回の訪問予定を決めて、オフィスに戻ります。

18:00 モニタリング報告書の作成

オフィスに戻ったらメールや郵便物を確認し、その日の業務の結果報告を行います。

回収した症例報告書をもとに、モニタリング報告書を作成し、その日に用意する必要のある書類があれば作成します。

その後、作業日報を提出して、その日の業務は終了となります。

臨床開発モニターの年収水準

未経験から臨床開発モニターになった場合

転職先によって年収はさまざまですが、未経験から臨床開発モニターになった場合、年収の相場は360万円~550万円ほどです。

未経験からCRAへ転職したときの年収
出典元:「CRAばんく」のクチコミ・アンケート調査データ

「CRAばんく」のクチコミ・アンケート調査によると、未経験からCRAへ転職したときの年収は、大手CROが430万円~550万円(残業代も含む)、中小CROが360万円~450万円と、大手と中小では70万円~100万円もの年収差があります。

また、外資系CROの未経験者の年収は、450万円~520万円でした。意外にも日系の大手CRAの方が外資系CROよりも最高年収が30万円高くなっていますが、最低年収を見ると日系大手CROより外資系CROの方が20万円高くなっています。

一般的に臨床開発モニターの給料は、外資系の方が高いと言われていて、日系から外資系に転職すると年収が100万円~200万円前後もアップするケースがあるようです。

同調査によると、臨床開発モニターの月収・年収は、「未経験者」「3年目」「5年目」で次のように推移しています。

入社してからの期間 月収 年収
未経験 25万円~30万円 450万円~500万円前後
3年目 27万円~32万円 500万円~600万円前後
5年目 33万円~ 600万円~1,000万円前後

出典元:「CRAばんく」のクチコミ・アンケート調査データ ※年収は残業代や出張手当を含めた金額

経験を積むと年収はいくらぐらい?

では、臨床開発モニターとして経験を積んでいくと、先々どのぐらいの年収をもらえるようになるのでしょうか?

「CRAばんく」のクチコミ・アンケート調査によると、臨床開発モニター全体の平均年収は約608万円でした。

臨床開発モニター(CRA)の年収
出典元:「CRAばんく」のクチコミ・アンケート調査データ

このグラフを見ると、臨床開発モニター(CRA)の年収が、医薬情報担当者(MR)とほぼ同じレベルでアップし、40代以降では薬剤師や看護師、臨床検査技師を大きく引き離していることがわかります。

そう考えると、医療関係の仕事の中でも、臨床開発モニターは特に高収入を狙える職種と言ってもいいでしょう。

臨床開発モニターのここが知りたい!

夜勤はあるの?

臨床開発モニターの仕事は、日中に製薬会社の社員や医師、看護師、薬剤師、被験者などとかかわる仕事なので、夜勤が発生することはまずありません。

土日には休める?

臨床開発モニターは、製薬会社に勤務する場合も、CROに所属する場合も、土日は基本的にお休みです。祝日や年末年始も、一般企業の社員と同様にお休みです。

治験の立ち上げ時期などで残業しても仕事が終わらない場合は、土日に休日出勤をすることもあります。お盆休みに関しては、お盆期間でも開いている病院があるので、通常の休みとずらして取得することになるかもしれません。

それ以外に、土日や祝日に治験を行っている病院から連絡がくるというようなイレギュラーの事態が発生することもあります。

また、治験中に被験者に有害事象が発生したときも、臨床開発モニターは休日返上です。治験を管理するという責任ある立場なので、その点は覚悟しておく必要があるでしょう。

残業はどのぐらい?

臨床開発モニターの平均的な残業時間は20時間~30時間程度ですが、月によって忙しさにバラつきがあります。

治験の立ち上げ時期は医療施設の選定や書類の作成などで忙しく、月50時間ほどになることも多いのですが、治験が軌道にのっている間は月10時間程度で済むこともあります。

案件や所属するCROの方針などによっては、「月の残業時間が100時間近くになったことがある」という人もいて、ワークライフバランス重視の人には、臨床開発モニターの仕事はあまり向いていないでしょう。

ただし、育児中の人は時短勤務にしてもらえるCROもあるので、協力者の力を借りながら、子育てと仕事を何とか両立させている人もいます。

転勤や出張はある?

臨床開発モニターの仕事は、基本的に転勤はありません。CROが都市部に集中しているためで、臨床開発モニターは都市部のCROに勤務しながら、さまざまな地域の病院に出張する形になります。

そのため、臨床開発モニターの仕事は、医療機関への出張が数多くあります。たまに出張が発生するというレベルではなく、日帰り出張も含めれば週2~3回はあると思っておいた方がいいでしょう(出張の回数は担当する案件によってかなり違います)。

たとえば、担当するプロジェクトによっては、「月曜日は北海道、木曜日は大阪」というように、遠方の出張が同じ週で重なることもあります。

臨床開発モニターへの転職を考える人は、こうした頻繁な移動が苦にならない性格かどうかを、よく考えておく必要があります。

有給休暇は取れる?

有給が取りやすいかどうかは、担当する案件や所属するCROの体制にもよりますが、仕事さえきちんとこなしていれば比較的有給は取りやすい職種と考えていいでしょう。

ただし、所属するCROによっては、過酷な労働条件のところもあるので、転職前に有給の取得率をしっかりと確認しておくことが大切です。

離職率はどのぐらい?

臨床開発モニターの離職率は、全国平均で10%前後と言われています。

臨床開発モニターの仕事はハードなので、これまでは結婚・出産を機に辞める人も多かったのですが、最近はCMOも女性の働きやすさに力を入れているので、大手を中心に離職率は1桁台に推移しているようです。

「CRAばんく」の調査データによると、臨床開発モニターの退職理由として多いのは「良い条件の会社への転職」が半数以上を占め、続いて「結婚・出産・配偶者の転勤」「残業・出張が多い」「仕事についていけない」などの理由がありました。

臨床開発モニターの退職理由
出典元:「CRAばんく」のクチコミ・アンケート調査データ

「良い条件の会社への転職」が半数以上を占めていることから、臨床開発モニターの職種が、かなりの売り手市場だと推測できるでしょう。

また、「CRAばんく」によると、臨床開発モニターの離職率が高い主な理由は、「採用が都市部でのみ行われる」「女性比率が高い」「CRA経験者に対する引き抜きが多い」といった理由とのことでした。

夫の転勤などで引っ越しをする可能性の高い人は、採用が都市部に集中している点もよく考えて、職種を選択することが大切です。

子育てをしながら働ける?

臨床開発モニターの仕事は、治験コーディネーターなどに比べて一般的にハードで、子育てをしながら働くのは簡単ではありません。

製薬会社に直に雇用されている直モニは別ですが、CROに勤務して医療機関を回っている場合、残業や出張はどうしても避けられないので、育児と両立をするのはかなり厳しい環境です。

実際、子どもが生まれるまでは臨床開発モニターとして働いていた人も、「出産をしたらこの仕事は続けられないから、出産後も無理なく働ける治験コーディネーターに転職したい」という人もいるほどです。

ですが、臨床開発モニターの仕事をずっとやっていきたいと思うのなら、あきらめる必要はありません。大手CROの中には、女性社員の働きやすさを考えて、「内勤臨床開発モニター」というポストを設けているところもあるからです。

内勤業務の場合は残業が少ないので、フレックスタイムなどをうまく活用しながら、子育て中でも無理なく仕事が続けられるでしょう。

内勤臨床開発モニターを採用している会社の中には、“育休復帰率100%”という企業もあります。これから出産・子育てを控えている人は、そういうCROをピンポイントで探すのも、ひとつの方法です。

引越しをしても仕事は続けられる?

夫の転勤などで引っ越しをしても、引っ越し先の地域のCROや製薬会社に転職することができれば、臨床開発モニターの仕事は続けることができます。

ただし、先ほどもお話しした通り、臨床開発モニターの仕事の多くは東京や大阪などの都市部に集中しています。

地方の転職先がまったくないわけではありませんが、臨床開発モニターの採用の9割は都市部なので、転職先がうまく見つかるかどうかはかなりシビアな問題でしょう。

転職エージェントなどにも相談しながら、引っ越し先の地域に臨床開発モニターの就職先がどの程度あるかを、調べておく必要があります。

臨床開発モニターの転職に成功した事例

未経験から臨床開発モニターへの転職を目指し、見事CMOに採用された看護師さんの事例をご紹介しましょう。

大学病院の病棟看護師として3年間勤務

Aさんは学生時代から病気の治療にかかわる仕事に興味があり、最初は医師になりたいと思ったのですが、受験の難易度や学費のことも考えて看護大学に進学しました。

卒業後は大学病院に就職し、内科病棟の看護師として3年間バリバリ働き、さまざまな研修にも積極的に参加しました。

勉強好きのAさんは、そのたびに必死で学んできました。でも、看護師のための研修は患者さんへのケアが中心で、「もともと自分はケアよりも、疾患や治療そのものを深く学びたかった」という思いが、Aさんの中に常にあったのです。

「臨床開発モニターになりたい!」と一念発起

内科病棟の看護師
内科病棟の看護師

「自分は本当に看護師に向いているのだろうか?」

と疑問を抱いていたところ、あるときインターネット上で、CROの臨床開発モニターのインタビュー記事が目に留まりました。

その臨床開発モニターは看護師出身で、「医学や薬学などに関するさまざまな知識が求められる仕事で、勉強は大変だけれどやりがいを感じる」という文章を読み、Aさんの勉学意欲に火が付いたのです。

内科病棟の看護師
内科病棟の看護師

「私は看護師よりも、臨床開発モニターとしてキャリアアップしていきたい!」

と強く思ったAさんは、CROの臨床開発モニターを目指して転職活動を開始しました。

「未経験で臨床開発モニターに転職するのはかなり大変」と言われる

転職エージェントのキャリアカウンセラーに相談したところ、

キャリアコンサルタント
キャリアコンサルタント

「看護師から未経験で臨床開発モニターに転職するのは、かなり大変ですよ。覚悟してくださいね」

と言われました。

そして、転職に成功するためには応募書類をブラッシュアップし、面接のトレーニングを重ねて、万全の体制で採用試験に臨むようアドバイスを受けたのです。

書類選考や面接で勝ち抜くためには、治験業界の情報や企業情報をできる限り集めておくこと。これまでのキャリアを自己分析し、自分がどのような点で転職先に貢献できるかを、明確にしておくことが重要だとも言われました。

転職成功に向けて、用意周到に応募書類対策を開始

Aさんはキャリアカウンセラーに言われた通りに、治験業界の情報やCROの企業情報を必死になって集め、治験業界の現状や今後の将来性に対する自分の考えを、転職ノートにまとめました。

また、キャリアカウンセラーの協力をもらいながら、さまざまなCROの特徴を調べ、その中から自分が一番行きたいと思うCROを選び、なぜそこに行きたいのかも明確にしました。

そして、転職ノートに記入した自分の考えを履歴書や職務経歴書に反映させ、キャリアカウンセラーに添削を依頼したのです。

戻ってきた履歴書や職務経歴書には、あちこちに赤字が入っていました。Aさんはそれを参考に再考を重ね、「これなら大丈夫!」と思えるレベルまで、応募書類をブラッシュアップしていきました。

模擬面接を受けた後、面接の練習を念入りに行う

そんな努力の甲斐があって、Aさんは書類選考に見事通過、次は面接対策です。

Aさんはキャリアカウンセラーから、

キャリアコンサルタント
キャリアコンサルタント

「臨床開発モニターの就職先は企業だから、ビジネスマナーや外見の印象なども、看護師採用試験よりシビアにチェックされますよ」

とアドバイスを受けていました。

そこで、Aさんは面接対策を念入りに行うべく、キャリアカウンセラーに模擬面接をお願いしました。

その後、指摘された部分をクリアすべく、Aさんは自宅で何度も練習。面接時の服装や髪型、バッグの置き方、メイクの仕方、歩く動作にもきめ細かく気を配り、笑顔の練習も徹底的に行って、面接に臨む準備をしたのです。

臨床開発モニター採用試験の難関、「筆記試験」

Aさんはまた、キャリアカウンセラーから筆記試験についての指摘も受けていました。CROによっては採用試験に筆記試験を取り入れているところがあり、その筆記試験がかなり難しく、合格点に満たなければ不採用になってしまうというのです。

そこでAさんは、企業の筆記試験の参考書を読みあさり、完璧に解答できるレベルまで繰り返し勉強しました。

努力の成果を発揮すべく、CROの採用試験にチャレンジ!

そして試験当日、Aさんはこれまでの練習と勉強の成果を発揮すべく、CROの試験に臨みました。

面接では

キャリアコンサルタント
キャリアコンサルタント

「暗記したことをそのまま話すのではなく、自分の言葉で伝えることが大切」

というキャリアカウンセラーのアドバイスを思い出しながら、自分が看護師を辞めて臨床開発モニターを目指した動機や、仕事への熱い思いなどを、自分の言葉で堂々と答えました。

筆記試験でも、

内科病棟の看護師
内科病棟の看護師

「これだけ勉強したんだから大丈夫。必ず合格する!」

と信じ、自信をもって試験に臨みました。

その結果、Aさんは未経験からの転職でありながら、無事第一希望のCROの内定通知をもらうことができたのです。

内科病棟の看護師
内科病棟の看護師

「今思うと、難関の採用試験を突破できたのは、自己分析や企業分析・業界分析をしっかりとやったからかもしれない。最初は『なぜ分析なんてやらないといけないのだろう?』と思ったけれど、実際に面接を受けてみて、その大切さがわかった」

と、試験対策の重要性を痛感するAさんでした。

臨床開発モニターの転職に成功するためのポイント

CROの開催するイベントに参加する

臨床開発モニターとして納得のいく転職をするために、最も重要な選択といえるのが、「どのCROを選ぶか?」ということです。

同じCROでも、企業によって経営方針や経営状況、治験案件の傾向、ワークライフバランスへの配慮の仕方などが違うので、しっかりと調べた上で転職することが大切です。

そのために役立つのが、CROが開催するイベントです。自分が興味をもっているCROがイベントを開催する場合は、必ず出席して詳しい説明を聞きましょう。

イベントに参加することで、その企業の方針や詳しい情報を聞くことができるだけでなく、どんな社員がいてどんな雰囲気の会社なのかも、知ることができます。

経営が順調なCROを選ぶ

CROにもさまざまな企業があり、中には経営が右肩下がりになっているケースも、少なくありません。

そのようなCROに間違って転職してしまうと、入社早々廃業や統合というようなこともあり得るので、くれぐれも注意が必要です。

転職エージェントのキャリアカウンセラーなどから、CROの内情を教えてもらいながら、経営が順調なCROを選ぶようにしましょう。

どんな案件をかかえているCROかを確認する

臨床開発モニターの転職先を考える際は、どんな案件をかかえているCROかを必ず確認し、将来性のある案件をかかえたCROを選ぶことが大切です。

先ほどもお話ししましたが、昨今の治験の主流は「グローバルスタディー(国際共同治験)」なので、グローバルスタディーの案件を数多くもつCROを選ぶのが、手堅い選択と言えるでしょう。

主要国の国際共同治験に参加する割合
画像出典元:政策研ニュース|近年の国際共同治験の参加国の分析 -臨床試験登録システムClinicalTrials.govを基に-

また、治験の種類(薬効分野)によって案件数に開きがあることも、知っておく必要があります。

治験計画書届出件数の推移(薬効別分類)
画像出典元:独立行政法人 医薬品医療機器総合機構 薬物の治験計画書届出件数の推移(薬効別分類)

このグラフを見ると、抗悪性腫瘍薬の治験計画届出件数が、4年間で2倍以上に伸びていることがわかります。他の治験と比べても、抗悪性腫瘍薬の案件数は断トツです。

いちがいには言えませんが、案件数の多い薬効分野を担当した方が、次に転職するときも有利になる可能性は高いでしょう。

そうした点を考慮に入れて、転職を考えるCROの治験の案件内容を、あらかじめチェックすることが大切です。

転職エージェントに相談する

臨床開発モニターへの転職を成功させたいなら、ハローワークやインターネット上の転職サイトだけでなく、転職エージェントも利用することをおすすめします。

なぜかというと、転職エージェントに相談することで、CROのより詳しい情報を知ることができるからです。

たとえば、CROの経営状況や社内の雰囲気、働き方改革への取り組み、残業の実態、産休・育休の取得実績なども、転職エージェントのキャリアカウンセラーが教えてくれる場合があります。

履歴書・職務経歴書のチェックや、面接対策なども無料でやってもらえるので、転職エージェントを利用しない手はないでしょう。

転職エージェントを選ぶ際は、1社に最初から決めてしまうのではなく、2~3社に登録して比較検討しながら進めていくのがベストの方法です。

まとめ

臨床開発モニターの仕事が、女性の職業としてはかなり高収入で、年齢を重ねるほどキャリアアップできる仕事だということが、おわかりいただけたでしょうか?

その反面、臨床開発モニターの仕事はかなりハードで、強靭な体力と精神力が必要な職種だということも、ご理解いただけたかと思います。

臨床開発モニターへのキャリアチェンジを考える人は、自分の適性や治験への興味関心などを総合的に検討しながら、慎重に判断する必要があるでしょう。

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