
企業の経営上の課題を解決するために、ITを駆使してコンサルティングを行う「ITコンサルタント」の仕事は、IT社会の現代において非常に重要な仕事のひとつです。企業の発展を左右する立場だけに、大きな責任を伴いますが、その分やりがいを感じられる仕事でもあります。
ITコンサルタントは、システムエンジニアやネットワークエンジニアなどの仕事でキャリアを積んだ人が、キャリアゴールとして選ぶ職種のひとつです。給与も高額で、40代で800万円台の収入を得る人も多く、独立開業する場合はさらに大きな収入が望めます。
逆に言えば、それだけの高収入が得られるほど難しい仕事でもあり、エンジニアの経験を積めば誰でもなれるというわけではありません。そんなITコンサルタントへの転職を考える人のために、転職成功のためのポイントと、お勧めのエージェントをご紹介しましょう。
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ITコンサルタントとして転職すると、こんな仕事を行うことになる
ITコンサルタントには、論理的な思考力を始め、さまざまな能力が求められる
ITコンサルタントが仕事を行う際は、まずクライアントの問題をヒアリングし、それに対して解決のためのIT戦略を立てます。システムの設計や開発までトータルで請け負う場合もあれば、戦略の立案のみ、アウトソーシングの導入支援のみなど、一部分のみを引き受ける場合もあります。
ITコンサルタントの仕事はかなりハードなので、覚悟が必要
ITコンサルタントと聞くと、「コンサルティングの仕事だから、残業は少なそうだ」と思う人もいるかもしれませんが、実際はその逆です。ITコンサルタントに依頼をする企業は、深刻な問題をかかえていることも多く、相談の段階で質問ぜめになるケースも少なくありません。
それに加えて、実務の仕事も多いので、残業は当たり前。休日も出勤して対応する場合もあり、肉体的にも精神的にもハードな仕事です。ITコンサルタントへの転職を考えるなら、その点は覚悟の上で臨む必要があるでしょう。
憧れだけでITコンサルタントを目指すのは危険
システムエンジニアからITコンサルタントにキャリアアップ
エンジニアのキャリアゴールとして、ITコンサルタントの道があることは、多くのエンジニアが認知しています。しかし、単なる上昇志向や憧れだけでITコンサルタントへの転職を考えるのは、非常に危険です。
実際に、システムアンジニアからITコンサルタントに転職をしたAさんも、転職後に悩みをかかえてしまった一人です。AさんはIT企業に就職後、プログラマからシステムエンジニアと、順調に歩を進めていきました。職場の人間関係も良く、人望の厚かったAさんは、会社から大いに期待をされていました。
しかし、Aさんは常に高い目標を持って突き進むタイプだったので、「システムエンジニアの次は、ITコンサルタント」と、自分自身でキャリアアップのレールを引いていました。数年後、Aさんは退職を決心し、外資系のコンサルティング会社に転職しました。
転職してほどなく、大きなストレスをかかえてしまったAさん
転職後、年収は100万円以上アップし、喜々として働きだしたAさん。ところが、転職してほどなく、Aさんは壁にぶち当たりました。証券会社の会計システムを任されたAさんですが、やがてItコンサルタントの仕事が、自分のイメージしていたものとは違うことに気付いたのです。
これまで縁のなかったクライアントの業務知識を必死で覚え、業務フローを作成し、クライアントとのやり取りを繰り返す日々。問題をかかえたクライアントの態度は強気で、要求も多く、Aさんは大きなストレスをかかえてしまいました。
「こんなことなら、エンジニアとして働いていた方が良かった」と後悔
システムエンジニアとして働いていた頃は、クライアントと良好な人間関係を築いていたAさんでしたが、ITコンサルタントになってからはクライアントの信頼を得ることができずに、焦燥することが多くなったのです。
「こんなことなら、システムエンジニアとして働いていた方が良かった」と、ITコンサルタントになったことを心から後悔するAさんでした。
ITコンサルタントとしての自身の素養を見極めて、慎重に判断を
このように、エンジニアとしては抜群の信頼を得ていた人でも、ITコンサルタントになると活躍できないケースがあります。
ITコンサルタントとして活躍するためには、膨大なデータから企業の課題を読み取る論理的な思考力や、経営的な視点、クライアントと良好なコミュニケーションを行う能力などが求められます。当然ながら、システム設計や開発を行うための技術力、クライアントの業務に関する理解も必要です。クライアントの問題と向き合うという点では、メンタルの強さも必要でしょう。
システムを動かすための技術に長けていても、経営的なセンスが無ければコンサルティングはできませんし、課題を解決するためのアイデアが生み出せても、それを実現するための技術力が無ければ成り立ちません。こうした素養が自分自身にあるかどうかを見極めた上で、ITコンサルタントとして転職すべきか否かを決めることが大切です。
ITコンサルタントの転職を成功させるために、資格は必要?
ITコンサルタントになるために、特別な資格は必要ありません。ただし、持っていると非常に有利になる資格がいくつかあります。一朝一夕に取れる資格ではありませんが、下記の内のいずれかひとつを持っているだけでも、転職活動はもちろんのこと、今後のITコンサルタントとしての活動に大いに役立ちます。
ITコーディネータ
ITと企業経営の両面に精通したプロフェッショナルである「ITコーディネータ」は、2001年に通商産業省(現・経済産業省)が国家プロジェクトの一環として設立した資格です。経営者の立場に立って経営をサポートするITプロフェッショナルの存在は、国を挙げて求められているのです。
ITコーディネータの資格は、まさにITコンサルタントのためにあるような資格といえます。ITコーディネータの資格を持っていないとITコンサルタントになれないわけではありませんが、資格を持っていることが転職に有利に働くことは間違いありません。
ITコーディネータ試験を受けるには、特に受験資格は必要ありません。ペーパー試験以外に、6日間の研修プログラムを受ける必要があります。働きながら転職活動をする人が、研修を受けるのは大変ですが、これによって人脈が生まれるのは大きなメリットです。2016年時点で6,300名のITコーディネータが、相互に連携しながら全国で活躍しています。
中小企業診断士
中小企業の問題を解決するために最適な診断・助言を行う専門家を「中小企業診断士」といいます。中小企業診断士の資格は、経営コンサルタントとしての国家資格なので、ITコンサルタントを目指す人にとって非常に有利な資格となります。ただし難易度は高く、勉強に要する時間も長いので、心してかかる必要があります。
PM(プロダクトマネジージャー)
「PM(プロダクトマネージャー)」試験は、IPA独立行政法人情報処理推進機構が行う国家資格で、情報処理関連の応用知識やシステム戦略の知識が問われる、非常に難易度の高い試験です。
このプロダクトマネージャーの資格も、ITコンサルタントを志望する人の多くが目指しています。PMの資格を取得すると、システムを構築するハードウェアとソフトウェアの知識が、指導者レベルであることが認められます。
PMP(プロダクトマネジメント・プロフェッショナル
PM試験の他に、アメリカのPMI本部が認定している国際資格に、「PMP(プロダクトマネジメント・プロフェッショナル)」試験もあります。このPMP試験は、PMIが策定した知識体系として有名な“PMBOK (Project Management Body of Knowledge)”ガイドに基づいて実施され、プロダクトマネジメントの経験と教育・知識を測り、プロフェッショナルとして証明するものです。
PMPの資格は法的な資格や免許ではありませんが、プロダクトマネジメントスキルの国家資格として世界中で認知されているため、ぜひ取得しておきたいもののひとつです。
ITコンサルタントの転職に強いエージェントは?
ITコンサルタントへの転職を考えるなら、IT業界に強く、かつハイクラスの求人に強い転職エージェントに紹介してもらうのが一番の早道です。
下記に紹介するのは、ハイクラスの求人を主に扱うエージェントと、外資系の転職に強いエージェントです。ほかにも「リクルートエージェント」「マイナビエージェント IT」「DODAエンジニア IT」などの大手どころは、企業とのコネクションも持っているので、押さえておくと良いかもしれません。
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ITコンサルタントの転職に関するまとめ
ITコンサルタントの仕事は、IT技術を駆使して企業の問題を解決に導くという、非常に重要な任務を背負っています。それだけに責任も重く、ときには大きなストレスを感じることもありますが、無事やり遂げたときの達成感は格別のものがあるでしょう。
冒頭で「ITコンサルタントはシステムエンジニアやネットワークエンジニアのキャリアゴール」と書きましたが、さらに上を目指すのであれば、その先にも道はあります。これまでのITに関する技術と知識、そして経営に関するコンサルティング力を活かして、最高技術責任者の「CTO(Chief Technology Officer)」や、最高情報責任者の「CIO(Chief Information Officer)」として活躍するのです。
このように、さまざまな可能性と魅力を秘めたITコンサルタントへの転職が、無事成功へと導かれるよう、心からお祈りしています。
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