
看護学校を卒業し、意気揚々と看護師になったものの、入職後1年目ぐらいで「やっぱり別の病院に転職したい」と考える人は少なくありません。
その理由は何なのでしょうか?そして今度こそ失敗しないためには、どうしたらいいのでしょうか?新人看護師が転職に成功するためのポイントをご紹介しましょう!
新人看護師が病院を辞めたいと思う理由
12人に1人の新人看護師が離職している
日本看護協会の「2019年病院看護実態調査」によると、新卒採用者の離職率は7.8%と、12人に1人が離職しています。この数字は、毎年ほぼ横ばいです。
病床規模別には、以下のような結果となっています。
病床規模 新卒採用者の離職率
病床規模 | 新卒採用者の離職率 |
---|---|
全合計 | 7.8% |
99床以下 | 11.3% |
100~199床 | 9.5% |
200~299床 | 7.9% |
300~399床 | 6.8% |
400~499床 | 8.3% |
500床以上 | 7.4% |
無回答・不明 | 0.0% |
出典元:日本看護協会「2019年病院看護実態調査」
病床数によって大きな開きがあるわけではありませんが、199床以下の中小規模の病院の方が、200床以上の大規模な病院に比べて若干離職率が高い傾向にあります。
新人看護師さんが転職を考える理由とは?
看護師の退職理由トップは「人間関係」
では、新人看護師さんが転職を考える理由とは、いったい何なのでしょうか?まずは、新人からベテランまで含めた看護師が、退職を考える理由をご紹介しましょう。
【本音編】ナースの退職理由ランキング
【1位】 人間関係(いじめ、パワハラ含) 19%
【2位】 労働環境の不満(休日、残業含) 9%
【2位】 上司・経営者への不満 9%
【4位】 給与・待遇への不満 7%
【4位】 仕事内容への不安・不満 7%
【6位】 病院の方針・経営状況 3%
【6位】 スキルUP 3%
【8位】 昇進・評価の不満 2%
【8位】 体調不良 2%
【10位】 結婚・出産などの家庭の事情 1%
【10位】 その他 1%
出典元:ナース人材バンク
このように、看護師が退職を考える最も大きな理由は、「人間関係」であることがわかります。
看護師の世界は“女の園”なので、女性特有のいじめやパワハラがはびこっているようです。
次いで「残業が多い」「休日に休めない」といった労働環境への不満、「上司のやり方に納得できない」「給料が安い」といった職場のリーダーや給与面の不満などが挙げられています。
新人看護師退職理由トップは「忙しい」
では新人看護師の退職理由はというと、特に多いのは「仕事が忙し過ぎる」、次いで「人間関係に悩んでいる」「研修や勉強会が多過ぎる」「残業が多過ぎる」といった理由が挙げられます。
看護師さんに限らず、若い世代の人たちは全体的に私生活を大切にする傾向にあるので、過度の労働は退職を考える大きな要因となるのでしょう。
看護学校を出たばかりで、いきなり病院の忙しさに巻き込まれてしまうと、「もうギブアップ!」となってしまうのも無理はないかもしれません。
新人看護師さんならではの心理的変化もある
新人看護師さんが早期退職に至る理由は、仕事や人間関係に対する不満だけではありません。新人看護師さんならではの、特有の心理的変化によって、転職を考えるケースもあります。
自分の思っていた看護と実際の仕事が違う
働き始めの頃は、こんな風に考えて悩んでしまう看護師さんもいます。
「看護学校で仕事の内容はだいたいイメージしていたけれど、思った以上に重労働!」
「先輩と同じように仕事ができなくて、自分をすごく不器用に感じてしまう」
何とか必死に努力しようとする
働き始めの看護師さんが、先輩と同じようにできないのは当たり前です。
でも、自分の至らなさを感じてしまう真面目な看護師さんは、こんな風に思ってしまうのです。
「どんなに大変でも、早く一人前の仕事ができるようになりたい。がんばらなくちゃ!」
「朝早くから出勤して、帰りも残って看護の勉強をし、休みの日も病院でがんばる」
仕事がうまくいかない、楽しくない
そして、がんばり屋さんの看護師さんほど、負のループに自分を追い込んでしまいます。
今は人手不足で病院の現場はどこも大変なため、なおのことこんな風に思ってしまいます。
「忙しくてまったく余裕がない。自分は患者さんをいい加減に扱っている」
「がんばっているのに、ちっともうまくいかない。看護の仕事が楽しくない…」
仕事に興味がなくなってしまう
最初にがんばりすぎてしまった反動で、新人看護師さんはついに燃え尽きてしまいます。
そして、仕事にも興味がなくなってしまい、病院を辞めたいと思い始めます。
「入職したころはやる気いっぱいだったのに、もう気力がなくなってしまった」
「違う病院なら、こんな辛い思いはしないかもしれない」
必死でがんばった末に、燃え尽きてしまう人の事例
もちろん、このようなループに入ってしまう新人看護師さんばかりではなく、「医療に対する考え方が違う」「もっと条件の良い病院に移りたい」という明確な理由をもって、転職を考える人も大勢います。
そのような看護師さんは問題ないのですが、次の事例のように必死でがんばって燃え尽きてしまう新人看護師さんも、実は少なくないのです。
入職1年目で転職を考えたAさんの場合
■イメージした看護師とのギャップに悩む
Aさんは病床数90の中規模総合病院の内科に勤務して、7ヶ月目になる新人看護師です。
「患者さんのために精一杯がんばる!」と、意気揚々と入職したAさんでしたが、すぐに打ちのめされる事態になりました。
職場が忙し過ぎるのです。スタッフ不足で先輩看護師は手が回らず、やるべき仕事をやるとサッサと病室を出てしまい、患者さんにゆっくりと声をかける暇もありませんでした。
看護師時代に自分がイメージしていた看護師と、あまりにギャップのある先輩社員の仕事ぶりに、大きなショックを受けるAさんでした。
■残業もいとわず、必死で働くAさん
そんな中で、Aさんは残業や休日出勤もいとわず、仕事を早く覚えようと必死になって働きました。
でも、忙しい先輩からは手取り足取りのサポートは望めず、Aさんは採血を何度もやり直すなど、ミスを繰り返してしまいました。
■燃え尽き症候群のようにやる気をなくす
そして勤務して半年が過ぎた頃、Aさんは自己嫌悪に陥り、まるで燃え尽き症候群のようにやる気をなくしてしまったのです。
「とにかく今の病院を辞めて転職したい。せっかく取った資格だから看護師は続けたいけれど、今の病院ではもう私は働けない!」と、転職を決意するAさんでした。
自分だけで悩まず、誰かに相談してみることが大切!
努力家の看護師さんほど燃え尽きやすい
Aさんのように、看護の仕事に夢を描いて意気揚々と入職したがんばり屋の看護師さんほど、理想と現実のギャップに悩み、燃え尽きてしまう可能性は高いと言えます。
もし少しでも「自分はがんばり過ぎているかもしれない」「夢に描いた看護の世界とのギャップに悩んでいるかもしれない」と思ったときは、信頼できる人に相談することをお勧めします。
なぜなら、そういう場合、病院を転職することが解決にはつながらない場合があるからです。
上司やキャリアコンサルタントに相談を
転職を決める前に、まずは職場の上司やキャリアコンサルタントなどに相談し、負のループに入ってしまった自分自身をいったんリセットしてみましょう。
そして「自分は何のために看護師になったのか?」「これから看護師としてどうしていきたいのか?」を、スタートラインに戻って考えてみることです。
キャリアの道筋を見つけた時点で、あらためて自分の今後のことについて考えてみると、いま自分がどうするべきかが見えてくるはずです。
入職1年目の新人看護師でも転職できる?
新人看護師さんは、第二新卒として転職できる!
では、「やっぱり自分は入職1年目だけど転職したい」と決意したときに、はたして新人看護師でも転職することはできるのでしょうか?
一般企業には、最初の就職で失敗した人を新卒者と同じ扱いで採用する「第二新卒募集」というのがありますが、実は看護師募集にも第二新卒枠があります。たとえば、このような形です。
常勤看護師募集
仕事内容:総合病院における看護業務全般
応募資格:正看護師(第二新卒歓迎)
月収:29万円(夜勤当直4回の手当含む)
勤務時間:8:30~17:30、17:00~翌9:00
休日:週休二日制
教育制度:新卒教育に準じる
待遇:社会保険完備、車通勤可、交通費全額支給、単身者用寮あり
毎年第二新卒者の採用を考えている病院もある
病院では毎年4月に新卒の看護師を採用しますが、新卒だけでなく、第二新卒者を募集する病院もあります。
第二新卒者として採用された場合、社会人としてのある程度のマナーは求められますが、仕事自体は未経験者として扱われ、新卒と同じように教育を受けられるのが大きなメリットです。
「自分が新卒で選んだ病院は、完全に失敗だった。今度こそ心から納得できる病院で働きたい!」と切実に思う人は、第二新卒募集に乗ることで、看護師人生の軌道修正を図ることができるでしょう。
第二新卒の看護師を募集する病院は多い
では、第二新卒看護師を求める病院はどのぐらいあるのかというと、多くの病院が第二新卒の看護師を募集しています。
よほど人気の高い病院でない限り、いまはどの病院も高齢患者の急増による看護師不足に悩んでおり、第二新卒の看護師を積極的に採用することを考えています。
ただし、新卒よりは採用が厳しくなるので注意を
人気の高い病院は第二新卒採用も厳しい
第二新卒の募集を積極的にやっているといっても、新卒採用に比べると、やはりかなり厳しくなります。
看護師なら誰もが憧れるような人気の病院は、基本的に新卒優先で採用する可能性が高いので、それは覚悟しておく必要があるでしょう。
入職1年以内の転職に懸念を示す病院も
病院によっては、入職1年以内に転職を考える看護師の採用に対して、懸念を示すケースも少なくありません。
「ひとつの病院で長続きしなかったのだから、うちの病院もまたすぐに辞めてしまうのではないか?」と思われてしまうからです。
第二新卒には第二新卒なりの大変さがあることを自覚し、けっしてすぐに辞めるようなことのない、意志の強い人材であることを、応募書類や面談などをアピールすることが大切です。
「また辞めるのでは」と思われたくないなら、3年は勤める
3年勤めればプロ看護師として通用する
応募する病院に「また辞めてしまうのではと思われるのが辛い」という人は、やはり3年間しっかりと同じ病院に勤めて、信用を築くのが賢明な方法です。
3年間勤めれば、看護師としてのキャリアも十分なので、どこに行っても看護のプロとして通用します。そこまで成長すれば、もう今後の転職に際して、怖いものはないでしょう。
無理して働き続けると精神面の心配も
ただし、研修や教育が充実していない病院に何年勤めても、スキルは積めません。
またパワハラやいじめを受けている人は、そのまま働き続けると、うつなどの精神症状をきたす危険性もあります。
自分が我慢をしてでもその病院にいる価値を感じないのであれば、やはり転職を視野に入れた方が良いかもしれません。
新人看護師が転職をするのにお勧めのタイミング
年度ごとの第二新卒者募集が多いのは2~3月
年度ごとの第二新卒者募集は、4月の入職に向けて2~3月頃に募集をかけるのが一般的なので、その時期が新人看護師さんの転職時期としては最もお勧めです。
たとえば新卒で病院に入職して「もうこの病院ではやっていけない」と思ったら、次の年の3月までは我慢をして、働きながら2~3月の新卒・第二新卒者募集に応募するというのも、ひとつの方法です。
この時期は大量採用なので、同期の仲間もでき、研修もしっかりとやってもらえます。さまざまな意味で、2~3月の転職活動はお勧めです。
ボーナスを受け取って辞める看護師が多い12~1月・7~8月も転職しやすい
また、退職する看護師の多くはボーナスを受け取ってから辞めるので、12~1月・7~8月は看護師募集がグッと増えます。
この時期を狙って、条件のいい病院を探すのもいいでしょう。2~3月の年度募集のタイミングを逃した人は、7~8月の求人を待つという方法もあります。
看護師の転職活動に向いていないのは4~6月
看護師さんが転職をする上で最も向いていないのが、4~6月です。
この時期は入職した看護師さんの指導などで、病院のスタッフがかなり忙しく、とても看護師募集まで手が回らない状況です。
まったく求人がなくなるわけではありませんが、転職活動をするには効率が悪く、病院が忙しいので満足な研修を受けられない場合もあります。できれば別の時期にした方が良いでしょう。
新人看護師が転職に成功するためのポイント
まずは自分自身のキャリアプランを考える
どんなキャリアを積んでいきたいのか?
転職活動を行う前に、まずは自分がこれから看護師としてどんなキャリアを積んでいきたいのかを、はっきりさせることが大切です。
看護師長などのような「管理職」になりたいのか、それとも専門看護師の資格を取って「看護のエキスパート」になりたいのか。
または「子どもが生まれるまではしっかり働き、育児中は仕事を半分に減らしてパートで働き、家庭中心の生活を送りたい」という人もいるでしょう。
計画を立てると的確な転職先を選べる
「看護師としてこういう道筋を歩んでいきたい」という思いをノートに書き出し、自分の気持ちを整理していくのも、ひとつの方法です。
自分一人でキャリアプランを考えるのが難しければ、転職エージェントのキャリアコンサルタントに相談してみるのも良いでしょう。
将来のキャリアプランをあらかじめ立てておくことで、どんな病院に転職したら良いかも迷わずに決めることができ、着実に看護師としてのキャリアを積んでいくことができます。
働きながら転職先を探すのがベスト
辞めてから転職先を探すと焦ってしまう
転職活動をする際、「働きながら探す」というのは、企業の転職者などの間ではもはや常識となっています。
いったん職場を辞めてしまうと、失業給付は出るものの、転職活動が長引くにつれて次第に不安が募ってくるからです。それは看護の仕事も同じことです。
失業給付の期限が気になって焦ってしまい、自分に合わない病院に転職してしまうことも、ないとは言えません。
その点、病院で働きながら探すのであれば、「転職先が決まらなければ、このまま働いていればいい」と、ドンと構えていることができます。
激務の人は退職してから探す方法も
とはいえ、看護師さんは激務の中で働いている人も多く、「とても働きながら転職活動なんてできない」という人も多いでしょう。
その場合は、いったん退職してから探すというのも、ひとつの方法です。
看護師の仕事をしていると、忙しくて旅行にも行けない人もいるので、ブランク期間に自分がやりたかったことを思う存分やってみるのもいいでしょう。
趣味に没頭したり、普段会えない人に会ったり、長期旅行に出かけるのも良いかもしれません。
退職後に転職しても仕事は見つけやすい
看護師の転職先はたくさんあるので、一般企業のように「辞めてから転職活動をすると、いつ採用が決まるかわからない」といった心配はありません。
退職してから転職活動を行っても、失業給付の受給期間中に、次の勤め先を見つけられる可能性は十分にあるでしょう。
労働条件や労働環境を入念にチェック!
詳しく調べずに入職すると後悔する
病院への転職を考える際は、労働条件や労働環境などを入念にチェックしないと、入職後に後悔する可能性があります。
病院は利益を追求する一般企業と違って、「患者の命を守る」という使命があるため、人手不足や経営不振などの事情があっても運営を続けなければなりません。
実際、経営不振に悩みながら続けている病院は意外と多く、医師不足・看護師不足も深刻です。そこで誰にしわ寄せがいくのかというと、医師や看護師などのスタッフです。
無理なシフト編成や残業手当ゼロもある
看護師のシフトに空きが出れば、誰かが代わらなければなりませんし、人が足りなければ少ない人数で仕事をこなさなければなりません。
そうなると、日勤と日勤の間に夜勤が入ってしまい、拘束時間が32時間になるなど、信じられないシフトが組まれてしまったりします。
収入に関しても、病院の経営が不振などの理由で、深夜まで残業しても1円も残業代が出ないといったケースもあります。
こうした厳しい労働条件や労働環境にさらされている病院は少なくなく、その実態は求人票を見ただけではわかりません。
さまざまな点で自分に合った病院選びを
そこで、転職エージェントやインターネット上の看護師口コミサイトなどを使って、チェックをする作業が必須になってきます。
いろいろ調べていくと、「この病院は確かに残業が多いけれど、スタッフが一致団結して、患者さんの命を救うためにがんばっている。そんな熱い思いを感じながら、私も働いてみたい!」と思う人も、いるかもしれません。
単に残業やオンコールが多いというようなことだけでなく、さまざま点を含めて「自分にピッタリの病院」を見つけることが大切です。
労働条件や労働環境、ここをチェック!
たとえば労働条件や労働環境について、次のような点は特に重要です。
- 夜勤やオンコールは月に何回あるか?手当はいくらか?
- 残業は月に何時間ぐらいあるか?手当はいくらか?
- 休日出勤をすることはあるか?手当はいくらか?
- 手当の不払いなどはないか?
- 昇給はどの程度あるか?
- 夜勤の人員配置は十分にあるか?夜間に医師はいるか?
- 働き甲斐はあるか?
- 職場の人間関係は良いか?パワハラはないか?
- 衛生環境は良いか?院内感染の対策は万全か?
病院の仕事には、夜勤やオンコールが付きものです。病院によっては残業や休日出勤もあります。
病院の夜勤やオンコールの回数、平均残業時間、休日出勤の有無、そしてそれぞれの手当の金額は、応募する前に必ずチェックしておきましょう!手当の不払いがないかどうかの確認も重要です。
病院によっては1日3時間以上の残業が常習化していたり、人手不足のために休日まで看護師さんが駆り出されるケースもあり、しかも残業手当がまったく出ないブラック病院もあります。
前職の労働環境が整っていた場合は、うっかりこうしたことを聞きそびれる可能性があるので、十分に注意が必要です。
自分自身の意思で転職先を選ぶこと
安易に転職先を決めるのは危険!
転職をする看護師さんの中には、下記のような理由で、病院選びを即決してしまう人も少なくありません。
「看護師仲間に誘われたから」
「たまたま看護師募集を見たから」
「家の近くの病院で募集のお知らせを見たから」
特に、仕事が忙しくて転職活動がままならない看護師さんは、たまたま出会った求人に縁を感じて決めてしまうことがあるので、注意が必要です。
自分にとってベストの病院を選ぶこと
たとえば看護師仲間に「うちの病院に来ない?」と誘われて転職する人も多いのですが、友人にとって良い病院が、自分にとって良い病院とは限りません。
友人の病院が人手不足で困っていて、上司から「誰かいない?」と頼まれて連絡してきた可能性もあるので、くれぐれも気を付ける必要があります。
病院選びは、必ず自分自身の意思で「ここがベスト!」と思える病院を選びましょう。
病院の規模や知名度に惑わされないこと
病院の規模と職員の満足度は比例しない
応募先を選ぶときに、「この病院は有名だから」「規模が大きいから」といった理由で選ぶ人も多いのですが、これもまたとても危険な選択です。
病院の良さは、施設の規模や知名度だけでは判断できません。たとえ大きな病院でも、経営陣のやり方が古くて新しい医療にもチャレンジせず、職場の人間関係がどんよりと沈んでいる病院もあります。
「大きい病院だから安定しているだろう」と思って入職しても、実は財政がひっ迫していたということもあります。
一般病院でも居心地の良い病院はある
そうかと思うと、地域の小さな一般病院でも院長先生の人望が厚く、職員同士の人間関係が極めて良好な居心地の良い病院もあります。
一般病院は大学病院のように診療科ごとに細分化されていないので、患者さんの立場に立った総合的な診療を実践して、地域の人々やスタッフから信頼されている病院もあります。
「有名」「大規模」「〇〇グループ」といったフィルターをかけて転職先を判断するのではなく、「この病院はどうなのか?」という意識を持って、個々の病院ごとに詳しく調べることが大切です。
大病院と一般病院それぞれの良さがある
大学病院などは研究機関でもあるので、ひとつの診療科に特化したキャリアを積むことができます。かたや中小規模の一般病院は、診療科にとらわれずさまざまな経験を積むことができます。
ひとつの専門分野に特化した看護師になりたいのか、それとも何にでも対応できる幅広い知識を身につけた看護師になりたいのかによって、病院を選択すると良いでしょう。
必ず病院見学を行ってから応募を決めること
転職エージェントやハローワーク、インターネットの転職サイトなどを利用して興味のある病院が見つかったら、応募をする前に必ず病院見学を行いましょう!
なぜなら、募集要項や口コミ情報などを見たときの印象と、実際に行ってみたときの印象とは、必ずしも同じではないからです。
実際に病院に行ってみることで、施設の雰囲気を肌で感じることができ、院内の清潔度や働きやすさなども何となくつかむことができるでしょう。
新人看護師の転職におすすめの転職エージェント
看護のお仕事

■看護のお仕事のおすすめポイント
☑ キャリアコンサルタントから適切なサポートがもらえる
☑ 職場の雰囲気や人間関係などの生情報を教えてもらえる
☑ 15万件以上の豊富な求人があり、求人の質も高い
キャリアコンサルタントのレベルが高い
「看護のお仕事」は看護求人専門の転職エージェントとして、大御所的な存在です。
キャリアコンサルタントのレベルも全体的に高く、転職にあたって心配な点なども含めて、安心して相談することができます。
職場の人間関係なども教えてもらえる
転職を考える新人看護師さんの中には、職場の人間関係に悩んで転職を決めた人も、少なくありません。
でも、自力で転職を考える病院の内部情報を調べようと思っても、本当のところはなかなかつかめないのが現実です。
その点、「看護のお仕事」は独自に収集した病院の内部情報を持っているので、職場の雰囲気や人間関係などを教えてもらうことができます。
求人の質と量ともに高い
「看護のお仕事」には15万件以上(うち正看護師4万件以上、准看護師2万6千件以上)の豊富な求人があり、求人の質も高く、安心して紹介してもらうことができます。
非公開求人の質も高いので、「看護のお仕事」に登録することで、他では出会えなかったような好条件の求人を紹介してもらえることもあるでしょう。
マイナビ看護師

■マイナビ看護師のおすすめポイント
☑ 転職業界大手「マイナビ」のグループなので安心
☑ 全国展開しているので、地方に住んでいる人も面談できる
☑ 求人件数9万件以上。希望に沿った求人を見つけやすい
転職大手「マイナビ」グループなので安心
「マイナビ看護師」は、リクルートに続く転職業界大手「マイナビ」グループなので、転職に関するノウハウもしっかりとあり、安心して相談することができます。
医療従事者のための「マイナビDOCTOR」や「「マイナビ薬剤師」「マイナビコメディカル」なども運営しており、医療業界の転職支援実績も豊富です。
全国展開しているので、地方で面談可能
「マイナビ看護師」は全国展開をしているので、地方に住んでいても最寄りの都市で面談が可能です。
全国に配置された法人営業担当者が、病院などに頻繁に足を運び、院内の雰囲気や看護師長の人柄、産休・育休の取得実績などを確認しているので、その辺も聞きながら相談すると良いでしょう。
9万件以上の求人の中から選べる
「マイナビ看護師」には9万件以上(うち正看護師3万6千件以上、准看護師2万6千件以上)の求人があります。
正看護師や准看護師に関しては、「看護のお仕事」に近い数の求人があり、希望条件に合った病院を見つけやすいのは嬉しい点です。
ナース人材バンク

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まとめ
新卒で病院に入職した人の中には、「どの病院が自分に合っているのかを深く考えずに、病院を選んでしまった」という人も、多いかもしれません。
ところが実際に働き始めてみると、「自分はもっと積極的に新しい医療を学びたいのに、今の病院にはそういう体制がない」「大きい病院だから看護師長も優しいと思っていたのに、実はパワハラだった」など、さまざまな悩みをかかえる新人看護師さんも、少なくありません。
今の病院でしばらくがんばって経験を積むか、それともスパッと割り切って自分に合った職場に転職するのかは、その人次第!
どちらを選ぶにしても、自分のキャリアプランをしっかりと練って、納得した上で働くことが大切です。
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