
訪問看護師の仕事は、高齢者などのお世話をすることが苦にならない人にとっては、とてもやりがいのある仕事です。
ただし、訪問看護師の職場はたくさんあり、中には入職したら後悔してしまうようなブラックな職場も…。
そんなことにならないよう、心から満足できる訪問看護ステーションを選ぶポイントを、ご紹介しましょう!
こんな訪問看護ステーションだけは絶対にNG!
経営者が儲け主義でポリシーがない
儲け主義のステーションに転職すると不満を感じることに
訪問看護ステーションを選ぶ際に、経営者がどんな考えでステーションを運営しているかというのは、とても重要なチェックポイントです。
「訪問看護が必要な人を、一人でも多く支えたい」という思いで経営をしているステーションはいいのですが、「訪問看護は儲かる」というような下心で経営しているステーションに転職してしまうと、入職後にさまざまな点で不満を感じることになるかもしれません。
見学や面接の際には、ステーションがそもそもどんな経緯で設立されたのかを確認し、経営者のポリシーや管理者の方針をはっきりと聞いておくのがベストの方法です。
働き甲斐のあるステーションなのかどうかを鋭く見抜くことが大切
また、管理者の言葉の端々や、職員の何気ない表情などからも、儲け主義の事業所なのかどうかは見えてくるものです。
そうしたステーションのもつ独特の雰囲気を鋭く察知し、働き甲斐のあるステーションなのかどうかを見抜くことが大切です。
人手が足りなくて長時間労働が常態化している
訪問看護ステーションは数多くあるので、評判のいいステーションには人が集まりますが、そうでないステーションは人手不足で長時間労働が常態化しているのが現実です。
評判が悪いから人が集まらない、人が集まらないから一人の労働時間が長くなる、働き過ぎて疲弊するからまた人が辞めてしまうというような、悪循環に陥ってしまっているのです。
このようなステーションに間違って転職してしまうと、大変なことになるので、十分に注意が必要です。
学習の機会が少なく、キャリアプランが描けない
入職時の教育・研修が満足になく、定期的な勉強会もないステーションがある
全国の訪問看護ステーションのうち、従業員5人未満の小規模ステーションは、6割以上に及びます。
こうした小規模ステーションの中には、学習の機会がほとんどなく、ただひたすら訪問看護を続けるだけのブラック事業所もあるので、注意が必要です。
入職時に教育や研修を満足に受けられず、その後も定期的な勉強会などの学習の機会がないと、仕事を続けていても訪問看護師としてのスキルは磨くことはできません。
キャリアプランが描けないステーションは選ばないこと
訪問看護師の仕事は、臨床経験を積めば積むほどいい仕事ができるようになり、何歳になっても働ける仕事です。
しかし、自分自身のキャリアプランを描かずにただ漫然と働いていると、いつまで経っても同じ仕事の繰り返しになりかねません。
訪問看護師としてキャリアアップしたいと考えるなら、「自分はこれからこうしていきたい」という意思をはっきりともち、キャリアが築けないようなステーションは絶対に選ばないように気を付けましょう。
職場の人間関係が悪い
訪問看護の仕事は外に出て働く仕事なので、病院の看護師ほど職場の人間関係に悩むことはありませんが、それでも人間関係が悪いステーションは選びたくないものです。
人間関係が良くないと、看護師さん同士の助け合いの精神もないので、仕事上でも支障をきたす可能性があります。
見学や面談の際は、職場の雰囲気をくれぐれもしっかりと確認しておくことが大切です。たとえば職場の管理者が、スタッフを信頼していないような発言をした場合は、ブラック度が高いと判断した方がよいでしょう。
看護師さんが利用者とのよい関係を築けていない
訪問看護師と利用者さんとの人間関係は、病院よりも深い
訪問看護師は一人で利用者さんのお宅に訪問するため、利用者さんとの人間関係は病院以上に深いものになります。
そのため、利用者さんとの関係がよければ気持ちよく仕事をすることができますが、そうでない場合は退職を考えるほど悩むことになるでしょう。
利用者さんとの人間関係に悩んで退職する人はとても多い
実際、訪問看護師さんの中で、利用者さんとの人間関係に悩んで退職する人は、とても多いのです。
長く勤められる職場を探すためにも、看護師さんが利用者さんとあまりよい関係を築けていないステーションは、選ばないようにしましょう。
看護師の提案が通らない
訪問看護の仕事をしていると、「もっとこうすれば仕事がうまくいくのに」「ここをこう変えたら利用者さんが喜ぶかも」という思いが、自然と生まれてきます。
こうした提案を積極的に取り入れてくれるステーションなら、看護師さんのモチベーションも上がり、「もっと仕事をがんばろう!」という気持ちになれます。
しかし、いくら提案をしても通らないと、仕事への前向きな気持ちもだんだん失せてしまうでしょう。
転職するなら、提案をできるだけ柔軟に受け入れてもらえる訪問看護ステーションを選ぶことを、おすすめします。
後悔しない訪問看護師の職場選びのポイント5つ
シフトが無理なく組まれているか?
無理を承知できついシフトを入れるブラックステーションもある
訪問看護師の職場選びにあたって、仕事のシフトが無理なく組まれているかどうかというのは、絶対にチェックする必要があります。
「訪問看護師は夜勤や残業がないから、病院の看護師よりも楽」と思っている人も多いのですが、実際はそういうステーションばかりではありません。
人手不足に悩む訪問看護ステーションの中には、無理を承知で看護師さんにきついシフトを入れてしまう、ブラックステーションもあるのです。
小規模ステーションの3~4割は赤字経営
従業員5人未満の小規模ステーションの3~4割は赤字経営と言われていて、もしそのような職場に転職してしまうと、激務にさらされる可能性はかなり高いでしょう。
休日までビッシリ仕事で埋められてしまうような、超ブラックステーションもあるので、間違って迷い込んでしまわないよう注意が必要です。
夜間や休日のオンコール体制は整っているか?
重度の利用者さんが多いステーションは夜間の呼び出しも頻繁
夜間や休日のオンコール体制についても、しっかりと確認しておくことが大切です。できれば毎日定時に退社でき、オンコールの当番はできるだけ少ないのが理想的です。
しかし、ステーションによっては重度の利用者さんを数多く受け持っていて、通常の看護に時間がかかる上に、夜間の呼び出しが頻繁にかかるようなケースもあります。
重度の患者さんの看護は作業に時間がかかる
たとえばスタッフ数4人のステーションで、1人の看護師さんが1日6軒の利用者さん宅を訪問するとします。「それなら何とか定時に終われそう」と思うかもしれませんが、それは利用者さんの症状が軽い場合です。
末期のがんを患い、胃ろうがあってバルーンによる排尿もしているような患者さんは、1回の作業にも時間がかかり、6軒回るととても定時に仕事を終えることはできません。
さらにスタッフが4人しかいないとなると、オンコールの当番も、週2ペースで回ってきてしまいます。重度の利用者さんが多いと、夜間の呼び出しも頻繁にかかるため、病院の夜勤顔負けの忙しさになってしまうこともあります。
教育体制は整っているか?
未経験の人は教育体制の整ったステーションを選ぶことが大切
未経験で訪問看護の仕事に就く人は、教育体制が整った訪問看護ステーションを選ぶことが大切です。
教育体制の整ったステーションは、しっかりした教育プログラムをもち、同行訪問や集合研修などもきっちりと行ってくれます。
定期的な学習会や事例検討会を開いているステーションもある
新人教育とは別に、定期的な学習会や事例検討会などを開き、常にスキルを磨いているステーションもあります。
今後のキャリアアップを望む人は、このように前向きな取り組みを行っているステーションに転職することを、おすすめします。
働きながら在宅ケアや緩和ケア、がん看護などについて勉強し、認定看護師や専門看護師の資格を取ってもいいでしょう。
ステーションの経営は安定しているか?
赤字経営のステーションに転職してしまわないよう注意を
赤字経営に悩んでいる訪問看護ステーションはとても多いので、間違って転職してしまわないよう、くれぐれも注意が必要です。
興味のあるステーションが見つかったら、事業の経営状況について必ず確認し、経営の安定した転職先を選ぶことが大切です。
訪問看護のプロを育成しようという気概をもったステーションが最適
経営面・人材面でギリギリの状況にある訪問看護ステーションに転職してしまうと、たとえば利用者さんとの関係に悩んで相談したくても、とても話を聞いてもらえるような状況ではないかもしれません。
未経験者が転職する場合は、さまざま点で人材を受け入れるゆとりがあり、訪問看護のプロを育成しようという気概をもったステーションを選びましょう。
どんな人が利用しているか?
訪問看護というと、高齢者の看護をイメージする人も多いのですが、訪問看護ステーションの利用者さんはそれだけではありません。
筋萎縮性側索硬化症(ALS)などの難病の人や、医療的ケアが必要なお子さん、精神疾患の人、末期がんのターミナルケアを受けている人など、訪問看護ステーションにはさまざまな利用者さんがいます。
転職先を選ぶ際は、自分がどんな人の訪問看護をしたいのかをよく考えて、選ぶことが大切です。
看護ステーションで働く看護師の1日のタイムスケジュール
訪問看護ステーションで働く看護師の、ごく一般的な1日のタイムスケジュールをご紹介しましょう!
訪問看護師の1日のタイムスケジュール
9:00 ステーションに出勤。朝のミーティング
メールやFAXなどを確認します。
朝のミーティングを行い、その日の訪問予定を確認し、報告事項などを聞きます。
9:30 午前の訪問看護に出発
訪問件数は日によって違いますが、午前中の訪問はだいたい1~2件です。
訪問先への移動は、車やバイク、自転車などを利用します。
12:00 ランチタイム
ステーションに戻って、食事と休憩をとります。
自宅の近くで仕事をしたときは、自宅に戻って食事をすることもあります。
13:00 午後の訪問に出発
午後の訪問は一般的に2~3件で、一日を通した訪問件数は3~5件ほどです。
1件あたりの訪問時間は30~90分で、60分程度が標準的です。
16:30 ステーションに戻って事務作業
訪問がすべて終わったら、ステーションに戻ってパソコンにその日の業務内容を入力したり、スタッフ同士で情報交換をしたりします。
17:00~18:00 退勤
一日の業務が終了し、退勤となります。
月4~8回のオンコール担当もある
こうした一日の仕事以外に、当番制で月4~8回程度、オンコール担当の業務もあります。
オンコール担当の日は、専用の携帯電話を持って自宅で待機し、緊急の呼び出しがあったときにはすぐに駆けつけます。
訪問看護ステーションで働く看護師の仕事内容
利用者さんの健康状態の観察と助言
利用者さん宅を訪問したら、まずは全身状態を観察し、血圧測定・体温測定・呼吸や脈拍の確認などのバイタルチェックを行い、異常があればすぐに対応します。
そして、利用者さんの病状を踏まえた上で、専門職の立場から助言を行います。身体的な助言だけでなく、利用者さんが生きがいをもって社会と関われるよう、趣味や近所の方々との関係なども含めて、適切な助言を行います。
日常生活の看護
患者さんが清潔に暮らせるよう、日常生活のケアを行います。療養環境を整え、食生活や排泄の援助、床ずれ予防のケアなどを行います。
医療処置と管理
利用者さんのお体の状態に合わせて、床ずれなどの創部の処置、点滴注射やインシュリン注射などの医療処置、胃ろうや尿留置カテーテルの管理、服薬の指導・管理などを行います。
その他に、かかりつけ医の指示に従って、必要な処置や検査を行います。
リハビリテーション看護
体位変換や関節などの運動を行い、歩行・移動・排泄・食事といった日常の生活動作の訓練を行います。
また、車椅子やベッド、ポータブルトイレなどの日常生活用具の利用について相談を受けたり、利用者さんの生活の自立や社会復帰に向けての支援を行います。
ターミナルケア
がんの末期の利用者さんがいた場合は、自宅で終末期を充実して過ごせるように、ケアを行います。
介護者へのサポート
利用者さんのご家族からの病状に関する相談や、日常生活での心配事、介護に対する悩みなど、さまざまな相談に応じ、ご家族への精神的なサポートを行います。
訪問看護ステーションは大規模な方がいい?
若い看護師さんは大規模ステーションを選ぶ傾向にある
大規模なステーションは会社の体制が整っている
看護師が10人前後いる大規模なステーションは、教育体制が充実していて、休日を取りやすいなどのメリットがあり、経営状態も概して良好です。
そのため、充実した教育や研修を受けたいと思う若い看護師さんや、子どもの用事でどうしても休みたい日のある子育て中の看護師さんなどは、大規模ステーションを選ぶ傾向にあります。
また、大規模ステーションは職員の人数が多いので、自分と気の合う仲間を見つけやすいというメリットもあります。
自分の意見や提案が通りにくいなどのデメリットもある
その反面、大規模ステーションは個人の意見や提案が通りにくいというデメリットもあります。
たとえば「こうすればもっと働きやすくなるのでは?」と提案しても、「それはうちのやり方じゃないから」と一喝されてしまうといった具合です。
大規模ステーションは人数が多いので、組織がすでにシステム化されているため、臨機応変に対応できないのはある程度仕方ないでしょう。
アットホームな雰囲気が好きな人は小規模ステーションという選択肢もある
小規模なステーションはアットホームな親しみやすい雰囲気
それに対して看護師5人未満の小規模なステーションは、家族のようにアットホームで、スタッフ同士のコミュニケーションも活発に行われています。
「皆で一緒にこのステーションを盛り上げていこう!」という団結心も強く、個人の意見や提案も通りやすいのは、大きなメリットといえます。
そのため、アットホームな雰囲気の中で何でも言い合えるような関係が好きな人には、小規模なステーションの方が性格的には合っているかもしれません。
希望する日に休みづらいなどのデメリットもある
ただし、小規模なステーションは一人ひとりの存在感が大きいので、気の合わない人が一人でもいると悲惨な状況になる可能性はあります。
また、希望する日に休むことができなかったり、シフトを無理に入れられてしまったりといった、小規模ステーションならではの大変さもあります。
さらに、小規模なステーションの中には、赤字経営に悩んでいるところも少なくありません。転職をする際は、事業所の経営状況を調べておいた方が賢明でしょう。
訪問看護ステーションによって職場の雰囲気や教育体制などがかなり違う
どのステーションにするかは、よく考えた上で慎重に選択を
このように、訪問看護ステーションは規模の大小などによって、職場の雰囲気や教育体制、経営の安定度などはかなり違います。
自分の希望や性格に合わないステーションを選んでしまうと、後で「こんなはずじゃなかった」と後悔することになるので、どの訪問看護ステーションにするかはくれぐれも慎重に選ぶようにしましょう。
規模の大小だけで判断せず、現地に足を運んで確かめることが大切
もちろん、これはあくまで一般的な傾向ですので、規模の大小だけで一概に判断できるものではありません。
小規模なステーションでも経営状態がよく、管理者が社員教育やワークライフバランスに考慮して、スタッフの満足度が高いところももちろんあります。
興味のあるステーションがあったら、まずは現地に足を運んで見学し、責任者の話を聞くなど、自分自身でしっかりと確かめることが大切です。
ブラック訪問看護ステーションかどうかを見抜く方法
業界の内部事情に詳しい転職エージェントに相談する
現場に足を運んで、リアルな内部情報を入手している
ブラック訪問看護ステーションかどうかを見抜くために最も有効な方法は、業界の内部事情に詳しい転職エージェントに相談することです。
看護師専門の転職エージェントの中には、実際にステーションの現場に足を運んで、リアルな内部情報を入手しているエージェントもあります。
信頼できるエージェントなら、そもそもブラックステーションは紹介されない
こういうエージェントに登録することで、たとえば「このステーションはアットホームないい雰囲気の職場だけど、人数が少ないので、誰かが休むと休日出勤になることもありますよ」「このステーションは経営者が訪問看護にとても意欲的で、地域の評判もよく、気持ちよく働けますよ」といった生情報を、教えてもらうことができます。
信頼できる転職エージェントを選べば、ブラック訪問看護ステーションかどうかを相談する前に、そもそもブラックステーションは紹介されないので安心です。
職場見学・同行訪問をして、ブラック度を推測する
理想のステーションに転職したいなら「職場見学」「同行訪問」は必須!
自分の理想通りの訪問看護ステーションに転職しようと思ったら、「職場見学」「同行訪問」は絶対に必要です!
働きながら転職を考えている看護師さんの中には、「仕事が忙しくて、とても見学にまで時間を割けない」という人もいるのですが、転職は自分の人生を決める一大事!何とか時間を捻出して、できるだけ現地に足を運んでみることをおすすめします。
職場見学では、雰囲気や人間関係などをしっかりとチェック
職場見学をするときは、施設内に明るい雰囲気があるか、管理者と看護師との人間関係は良好か、事業所内は清潔できちんと整っているかなどを、しっかりとチェックすることが大切です。
また、「もし応募しない場合は、冷やかしみたいになってしまうので申し訳ない」と、看護現場の同行を遠慮してしまう人もいますが、遠慮する必要はまったくありません。
最近は見学や同行訪問に対して、積極的に受け入れようとするステーションも多いので、気軽に申し込んでみるとよいでしょう。
転職エージェントを通せば、見学や同行訪問の申し込みなども、エージェントがやってくれます。
同行訪問では、利用者さんの態度や看護師さんとの信頼関係を見る
同行訪問の際は、利用者さんが楽しそうに生活しているか、看護師に対して信頼感をもっているかといった点を、よく見ておく必要があります。
たとえ筋萎縮性側索硬化症(ALS)や末期がんなどの病気をかかえていても、その利用者さんが自宅で楽しく暮らしているとしたら、その訪問看護ステーションはよい医療を提供していると考えられます。
逆に利用者さんが暗く、看護師さんのサポートを喜んでいないような様子がうかがえる場合は、利用者さんと看護師さんの信頼関係が構築されていない可能性が高いでしょう。
こうした一つひとつのことが、よいステーションかどうかを判断する貴重な材料になるのです。
面接の際に、ブラック度を推し量れるような質問をする
面接も、訪問看護ステーションのブラック度を推し量るには、絶好のチャンスです。
管理者の心象を損ねない程度に、かといって遠慮することなく、さり気なく突っ込んだ質問を投げかけることが大切です。
たとえば、ブラック度をあばくために有効なのは、次のような質問です。
面接時に訪問看護ステーションのブラック度をチェックする質問
- 「入職後の研修はどのように行われるのでしょうか?研修期間はどのぐらいですか?」
- 「定期的な勉強会や会合などはありますか?」
- 「看護師が意見や提案を言える環境はありますか?」
- 「残業や休日出勤は、毎月どの程度ありますか?オンコールは月何回ありますか?」
- 「看護をしづらい利用者さんがいた場合は、どのように対応されますか?」
このような質問をしたときに、「特に決まった研修はない。仕事をしながら覚えていく」というような返事が返ってきた場合は、ブラック度はかなり高いといえます。
ホワイトなステーションは、看護師のための定期的な勉強会を開催したり、多職種間の連携を深めるための会合を設けていたりします。「特にありません」という返事が返ってきたら、ブラックステーションと判断せざるを得ません。
ただし、看護師さんのワークライフバランスを考えて、勉強会などをあえて控えている職場もあるので、その辺は確認しておく必要があります。
この質問に関しては、言い方によってトゲのある質問になってしまうので、くれぐれもソフトな言い方を心がけましょう。
「当社の規定に沿って働いていただきます」というような、事務的な返事が返ってきた場合は、意見や提案を言える環境はまずないと思った方がいいでしょう。
人手不足のステーションは、これを聞かれるのが一番困るので、「まあ、それなりにありますけどね」的ないい加減な返答をしてくるかもしれません。
このいい加減な返事をしてきた時点で、ほとんどアウトです。良心的なステーションは、毎月の平均残業時間や休日出勤の実態を正直に伝えて、「このような状況ですけれど、できそうですか?」と逆に質問してくるでしょう。
看護師さんが利用者さんとの価値観の相違に悩んだり、また精神的・肉体的な暴力を受けたりしたときに、どこまで管理者がサポートしてくれるかというのは、非常に重要です。
「全国訪問看護事業者協会」(東京)が行った全国規模の調査によると、約半数の看護師さんが、訪問先で心身の暴力やセクハラを受けた経験があると答えています。
特に多いのは「大声で怒鳴られた」といった精神的な暴力(約53%)で、身体的な暴力が約45%、「体を触られた」というようなセクハラも約48%の看護師さんが経験していました。
看護師さんがこのような状況におかれたときに、その利用者さんに対しては2人以上で訪問するなど、なんらかの対処をしてくれるようなステーションであれば、安心して働くことができるでしょう。
逆に、この質問に対して誠意のある回答ができないステーションは、ブラックだと思って間違いありません。
訪問看護師の転職におすすめの転職支援サービス
キャリアパートナーの丁寧なサポートが受けられる「ナース人材バンク」

■ナース人材バンクのおすすめポイント
・キャリアパートナーの質の高さで定評がある
・ハローワークの求人も合わせて紹介してもらえる
・厚生労働省の認可を受けた転職エージェントなので安心
担当のキャリアパートナーがやさしく丁寧に対応
訪問看護師に転職するにあたって、今まで病院やクリニックなど違う医療機関で働いていた人は、「本当に自分は訪問看護師としてやっていけるのだろうか?」「利用者さんからセクハラを受けることはないのだろうか?」など、さまざまな不安をかかえていることと思います。
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転職先の相談だけでなく、転職そのものに悩んでいる人や、職場の人間関係に悩んでいる人でも相談OKです。
また、実際に応募する際には、面接の日時調整や給与・勤務時間などの条件交渉も、キャリアパートナーにお願いすることができます。
独自求人はもちろん、ハローワークの求人も紹介してもらえる
「ナース人材バンク」は厚生労働省の認可を受けた唯一の看護師専門転職エージェントなので、独自求人はもちろん、ハローワークの求人も紹介してもらうことができます。
ハローワークの看護師求人を紹介してもらえるのは「ナース人材バンク」だけなので、これはかなり大きなメリットです。
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そんなときに、「ナース人材バンク」に登録すれば、看護師転職のプロの眼からおすすめのハローワーク求人をピックアップして、紹介してもらうことができます。
エージェントに出向かなくても、電話のやり取りだけで求人を紹介してもらえる
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転職エージェントに出向いて登録している時間的な余裕がない人は、ネット上で「ナース人材バンク」に1分程度の簡単な登録をすると、キャリアパートナーから連絡が入って、電話のやり取りだけで求人を紹介してもらうことができます。
自分の都合のよい時間に電話で相談できるので、忙しい人でも無理なく利用できるでしょう。
エージェントのみが知っているステーションの情報が手に入る「看護のお仕事」

■看護のお仕事のおすすめポイント
・残業の実態や教育体制など、ステーションのリアルな情報を入手できる
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・「お悩み相談室」に電話で相談もできる
求人情報に載らないリアルな内部情報を教えてもらえる
訪問看護ステーションに転職する上で最も気になるのが、「本当のところ、どんなステーションなのか?」ということです。
求人情報にはけっして載らないような、職場の人間関係、残業やオンコールの実態、経営状況などは、実は求職者が一番知りたい情報でもあります。
自分でその情報を収集するのは至難の業ですが、「看護のお仕事」では独自に収集した訪問看護ステーションの内部情報をもっているので、登録すれば教えてもらうことができます。
たとえば「このステーションは母体がしっかりしているので経営は順調で、教育体制も充実していて、認定看護師などの資格取得も応援してくれますよ」とか、「このステーションは小規模ですが、管理者の方がとてもいい方で、職場の雰囲気はとてもいいですよ」といったリアルな情報を提供してもらえるので、安心して応募することができます。
看護師転職エージェントの中で断トツの求人数をもつ
「看護のお仕事」は看護師専門の転職エージェントの老舗的な存在で、公開求人数が15万件以上(正看護師の求人が4万件以上、准看護師の求人が2万6千件以上)、非公開求人が12万件以上と、断トツの求人数を誇っています。
求人の量だけでなく、質も高いので、ブラックな訪問看護ステーションを紹介される心配もありません。
訪問看護師への転職を考えている人は、必ず登録しておきたい転職エージェントのひとつです。
「お悩み相談室」に、転職への不安を相談できる
訪問看護師の仕事に興味があっても、いざ転職するとなると、心配な点があって二の足を踏んでしまう人も多いでしょう。
実際、「医師のいないところで看護を行って、何かあったら責任を取らされないだろうか?」「認知症の利用者さんに泥棒扱いされるかも」「気の合わない利用者さんがいたらどうすればいいのだろう?」など、いったん気にし始めると、いくらでも不安要素は出てきます。
そんなときは、具体的な転職活動を始める前に、まずは「看護のお仕事」の「お悩み相談室」に相談してみるといいでしょう。
ネット上で1分ほどの簡単な登録をすると、希望する日時にキャリアアドバイザーから電話が入って、さまざまな相談に無料で対応してもらえます。
大手転職エージェントとしての実績がある「マイナビ看護師」

マイナビ看護師のおすすめポイント
・すぐに転職を考えていなくても、情報収集から始められる
・転職大手マイナビの運営なので、転職に関するノウハウが充実
・求人の質が高いので、ブラック求人を紹介される心配がない
転職大手マイナビが運営する看護師専門転職エージェント
「マイナビ看護師」は、大手転職エージェント「マイナビ」が運営する、看護師専門の転職エージェントです。
マイナビという名称を聞くと、「転職フェアのあのマイナビ?」と思った人も多いでしょう。そうです!ビッグな転職フェアを全国各地で開催しているあのマイナビの運営なので、長年にわたる転職のノウハウをたくさん持っています。
すぐに転職を考えていなくても、情報収集だけでOK
看護師さんのための転職情報も充実していて、休日転職相談会や出張転職相談会など、さまざまな転職相談会を頻繁に開催しています。
たとえば「情報収集から始める個別相談会」というのもあり、「転職には興味があるけれど、今はまだ具体的に考えていない」という人や、「とりあえず情報だけ集めてから、転職のことを考えたい」という人には最適です。
いまどんな訪問看護師の求人があるのか、年収はどのぐらいもらえるのか、どんなキャリアパスが描けるのかなど、知りたいことをどんどん聞いて、今後に役立てましょう。
質の低い訪問看護の求人を扱わないので安心
訪問看護師への転職を考えている人の中には、「ブラックな訪問看護ステーションに当たってしまったらどうしよう」という不安をかかえている人もいると思います。
「マイナビ看護師」は、これまで培った大手転職エージェントとしての実績があるため、求人自体の質が高く、そもそも質の低い求人を基本的に扱っていません。
そのため、ブラックなステーションに間違って転職してしまう心配もなく、安心して転職活動を行うことができます。
まとめ
訪問看護師さんが「転職して良かった」と思える職場を選ぶためのポイントについて、ご紹介しました。
超高齢化社会に向かって、自宅介護の必要性が叫ばれるいま、訪問看護師さんの需要はますます高まるばかりです。
それにつれて、訪問看護ステーションの数もどんどん増えていますが、それだけに劣悪な就労環境の職場にあたってしまう危険性も増しています。
訪問看護師の職場選びのポイントをしっかりと押さえて転職活動を行い、転職エージェントなども上手に活用して、本当に良かったと思える転職を実現しましょう!
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