
会社を退職することに決め、「いざ転職活動を!」というときに、いったい何社の採用試験に応募したらいいのかはとても気になるところです。年齢や性別によっても応募数は異なるので、自分が応募する件数の目安を知っておくと、落ち着いて計画的に転職活動を進めることができるでしょう。
- 5秒で転職診断
- あなたの性別は?
転職活動の平均応募社数・1社以上の内定を得るための最適な応募数
リクルートキャリアの調査によると、転職活動の平均応募社数は“18.27社”
株式会社リクルートが、2014年9月に転職を実現したビジネスパーソンを対象に行った調査によると、「今回の転職活動では何社応募されましたか?」という質問に対し、2274人の回答者の中で最も多かったのは男女ともに“応募数16~20社”でした。
転職活動の平均応募社数は“18.27社”。ちなみに、2014年2月に行った前回調査では、“19.28社”だったそうです。18社というと、ものすごくたくさんの企業に応募するイメージがありますが、あくまで応募数なので、すべての企業が面接まで進むわけではありません。
1社以上の内定を得るためにDODAが割り出した最適な応募数は“18社”
大手転職エージェントのひとつ「DODA」では、2017年1月~12月の間にDODAエージェントサービスを利用して内定した転職者を対象に、内定を得るために必要な応募数や面接数を算出しました。
その結果、あくまで数字上の話ですが、「1社以上の内定を得るためには、“5社”の面接を受ける必要があり、そのためには“18社”への求人応募をする必要がある」という結果が出ました。
18社といえば、先ほどのリクルートキャリアの調査結果の平均応募数と、まったく同じ数字ですね。転職系の大手2社の調査で出た数値なので、「転職を成功させるのに必要な応募数の平均は、“18社”程度」という予測を立てても、信憑性は高いかもしれません。
90社以上に応募して、ついに転職に成功した人もいる
転職に成功した人の中には、90社以上に応募して、ついに内定を勝ち取った人もいます。
転職活動をしたものの、何社応募しても内定が決まらない
20代後半の男性Aさんは、新卒で建設会社に就職して営業事務の仕事をしていましたが、建設会社独特の体質になじめず、転職を決意して退職しました。転職活動を始めたものの、何度応募しても内定が決まらず、ついに応募数は90社を超えてしまいました。
そこで悩んだAさんは、今まで建設業界を毛嫌いしてきたことを反省し、自分が経験してきた建設会社にも応募するようになりました。すると、今度は一転して前職の経験が評価されるようになり、建設資材の会社への転職をすんなりと成功させることができました。
転職に対する考え方を見直してみるのも、転職成功のための方法のひとつ
晴れて転職を果たしたAさんは、「建設業界が自分に合わない」というのも、自分の思い込みだったことに気付きました。何社応募しても転職先が決まらない場合は、自分の転職に対する考え方を見直してみるのも、転職を成功させるための方法のひとつです。
年齢が上がると共に転職者の平均応募社数は増えていく
35歳以上になると、転職者の平均応募数がグンと増える
先ほど「転職を成功させるのに適切な応募数は“18社”程度」とお話ししましたが、18社程度の応募で内定を勝ち取れるのは、あくまで若い応募者のケースです。36歳以上の転職者に関しては、この応募数は当てはまらなくなります。
厳しい現実ですが、年齢層が上がるほど平均応募社数は増える傾向があり、ある程度の年齢になってから転職を考える人は、その点を心してかかる必要があるでしょう。
では、先ほどのリクルートキャリアの平均応募社数を、年齢別で比較してみます。
~25歳 | 13.62社 |
---|---|
26~30歳 | 14.98社 |
21~35歳 | 15.61社 |
36~40歳 | 20.26社 |
41歳以上 | 23.65社 |
上記の結果を見てわかる通り、21~35歳と36~40歳では、転職者の応募数に5社近い開きがあります。41歳以上になると、さらに3社以上の開きが生まれ、25歳以下と比べると平均応募社数に10社もの違いがあります。
41歳以上の転職者の4人に1人は、31社以上に応募している
年齢と共に転職者の応募数が増えるのは仕方のないことですが、最も気になるのは41歳以上の転職者の応募数です。それは、先ほどのリクルートキャリアの調査で、「転職活動で31社以上応募した」と答えた人が、26.6%もいたことです。36~40歳も17.4%とかなり高い数字ですが、41歳以上の比率の高さには及びません。
つまり、41歳以上の転職者の4人に1人以上は、31社以上の企業に応募しているということになります。リクルートキャリアの調査では“ビジネスパーソン”というくくりになっているので、41歳以上何歳までの転職者が対象かはわかりませんが、40代以上の人が転職に成功するためには、40社・50社の企業に応募する人もいるだろうということは、覚悟はしておいた方が賢明です。
女性は36歳以上になると、転職者の平均応募数が跳ね上がる!
また、女性の転職者の応募数についても、気になる点があります。同じリクルートキャリアの調査で、転職者の応募数を年齢別に見てみましょう!
年齢 | 男性 | 女性 |
---|---|---|
~25歳 | 14.56社 | 12.56社 |
26~30歳 | 15.25社 | 14.04社 |
21~35歳 | 16.52社 | 11.35社 |
36~40歳 | 19.84社 | 24.00社 |
41歳以上 | 23.33社 | 31.60社 |
これを見るとわかりますが、女性の転職者は21~35歳までの平均応募数は11.35社と、むしろ男性に比べて応募数は少ないのですが、36~40歳になると24.00社と、突然13社も応募数が跳ね上がっています!さらに41歳ともなると、実に31.60社と、25歳以下の平均応募数の2.5倍になってしまいます。
それに比べて、男性は一番差の大きい年代でも4社ほどしか開きがなく、女性の応募数の変化がいかに特殊かがわかります。
子育て中の女性の転職事情は、今後変わっていくのか?
この数字を見て「やっぱり」と思った人も、少なくないでしょう。女性の36歳以降といえば、子どもが生まれて子育て真っ最中の人が多い年代。妊娠・出産・育児が転職の足かせとなっていることは十分に考えられ、その時期に転職を成功させるということがいかに大変なことかを、感じないわけにはいきません。
いま国をあげて働き方改革が行われ、女性の雇用推進のために、企業内保育所もどんどん増えつつあります。今後子育て中の女性が転職しやすい環境も整っていくとは思いますが、子育て中の女性を雇用するにあたっては企業側としてはリスクやデメリットもあり、どこまで女性の転職を歓迎してくれるかは未知数といえます。
子育て中の女性の転職事情が、今後変わっていくことを期待したいものです。
企業への応募数は、多過ぎても少な過ぎてもNG!
企業への応募数は、多すぎても少な過ぎても、転職を成功させるためにはマイナスの影響を及ぼします。転職者によっては、まるで応募数のギネスに挑戦するように、片っ端から採用試験を受けまくる人がいますが、これは絶対にNGです。採用試験は“数打てば当たる”というものではなく、本当に行きたいと思える数社をよく調べて応募してこそ、面接で企業を説得する力も発揮できるのです。
その反対に、1社ずつ律義に応募して、不採用になったらまた次の企業に応募するというのも、転職期間が長引くことを考えるとお勧めできません。多過ぎず、少な過ぎず、適度な数の企業に適切なタイミングで応募するのが、転職を成功させるためのベストの方法です。
複数の企業に応募することは、メリットもある
「転職を成功させるために、何社も応募しなければならないなんて、本当に大変!」と愚痴をこぼしたくなるとところですが、複数の企業に応募することには、実はメリットもあります。
転職を短期間で成功させることができる
複数の企業に並行して応募していると、A社に落ちてガッカリするようなことがあっても、その次の日にB社の内定が決まるといったようなことがあり得るので、転職を短期間で成功させることができます。
「採用試験を1社ずつ受けないなんて、応募先に対して失礼ではないだろうか?」というのは、確かに正しい考え方です。しかし、最近は企業の方も「数社の採用試験を並行して受けているだろう」と見込んで試験を行っているケースも、少なくありません。あまり律義に考えすぎると、いつまで経っても転職を成功させられないことがあるので、注意が必要です。
さまざまな企業を比較することによって、応募する企業の良さがわかる
ひとつの企業に応募してすぐに転職に成功した場合、他社と比較することができないので、いったいその企業のどこがいいのかを見極めることができません。たとえば素晴らしい社員食堂の施設があったとしても、他社の社員食堂の施設がどうなっているかがわからないので、有難みも感じられないでしょう。
その点、10社・20社と採用試験を受けていると、「今回応募したA社は、規模は小さいけれど素晴らしい社員食堂の施設があって、社内も広々として清潔感がある。以前に受けたB社は、規模は大きかったけれど、社員食堂もなく職場は狭くて汚かった。毎日会社でたくさんの時間を過ごすことを考えると、A社の方が断然いい」というように、応募した会社の条件を比較検討することができます。
複数の企業に応募することで、精神的にゆったりできる
さまざまな企業に応募することで、「この会社に落ちたらどうしよう」という不安も薄らぎ、精神的にゆったりとした状態で転職活動に臨むことができます。
1社のみに集中して「よし!この企業に絶対転職する」と気合いを入れて採用試験に臨む人もいますが、それは非常にリスクが高く、メンタル的にもきついので、やめておいた方が良いでしょう。
転職というのは、気合いや頑張りだけで成功できるものではありません。たとえば「Aさんには立派なキャリアがないので、気難しい上司からいろいろ言われても、素直に言うことを聞くだろう」といった、本人の努力とはまったく関係のない理由で採用されるケースもあるのです。
これが大学受験であれば、勉強を必死に頑張れば成功へとつながる場合もあるのですが、企業はそうではないことを自覚しておく必要があります。
何度か応募しているうちに、自分の考えが明確になってくる
複数の企業に応募し、何度か書類を出したり面接を受けたりしているうちに、今までぼんやりとしていた転職への考え方が明確になってくるというメリットもあります。
転職者の中には、何度か面接官と仕事内容について話をしているうちに、「もしかしたら、自分に本当に合う職業はこれではないかもしれない」と気づく人もいます。1社だけを受けて、そこにすんなりと入社してしまうと、そういうことに気付くチャンスはありません。
そういう点では、いくつかの企業に応募してみることも、とても意味があるといえるでしょう。
いつどの企業に応募するかについては転職エージェントに相談を
転職を成功させるために必要な応募数についてお話をしてきましたが、いつどの企業に応募するかについては、転職エージェントに相談することをお勧めします。
転職エージェントに登録すると、転職のプロであるキャリアコンサルタントに相談をしながら転職活動を進めることができるので、無駄なく適切なタイミングで企業に応募をすることができます。転職サイトやハローワークでは見つけられないような非公開求人を、紹介してもらうこともできるでしょう。
転職エージェント選ぶときは、1社だけに絞らず、「大手の転職エージェントの中から1社」「自分の希望する職種に強い転職エージェントの中から1社」「そのほかに気になる転職エージェントがあれば1社」というように、2~3社の転職エージェントに登録することをお勧めします。
さまざまな特徴を持った転職エージェントがあります
ひと口に転職エージェントといっても、大手転職エージェントから、ハイクラス求人に特化した転職エージェント、20代の求人に強い転職エージェントまで、さまざまな特徴を持った転職エージェントがあります。
どこの転職エージェントを選ぶかというのは、転職を成功させるために非常に重要なポイントです。それぞれの転職エージェントの特徴をよく調べて、自分が転職活動をするのに最も役立つ転職エージェントを選ぶことが大切です。
リクルートエージェント

「リクルートエージェント」は転職エージェントの最大手で、扱っている求人案件も圧倒的に多く、幅広い職種を扱っています。「とりあえずリクルートエージェントに登録してから、他のエージェントを探す」という人もいるほどです。
DODA

「DODA」はリクルートエージェントに次ぐ大手転職エージェントのひとつで、キャリアコンサルタントの丁寧な対応には定評があります。転職に関していろいろと相談しながら進めたい人は、必ず登録しておいた方が良いでしょう。
マイナビエージェント

「マイナビエージェント」もまた、リクルートエージェントに次ぐ大手転職エージェントのひとつです。全国各地で大規模な転職フェアを開催することでも知られています。リクルートエージェントは大手企業が中心ですが、マイナビエージェントは中小企業の求人に強い傾向があります。
Type転職エージェント

「Type転職エージェント」は、リクルートエージェントやDODA、マイナビに比べて後発ですが、今では大手の転職エージェントのひとつとして活躍しています。女性の転職に強く、利用した転職者の多くが年収アップを実現しているというのも、嬉しい点です。
ビズリーチ

「ビズリーチ」は、年収600万円以上のハイクラス求人のパイオニア。管理職や専門職の転職を考えている人には、登録必須の転職エージェントといえます。一流のヘッドハンターからスカウトを受けることもできます。
リクルートダイレクトスカウト

「リクルートダイレクトスカウト」もまた、ハイクラス求人に特化した転職エージェントです。ヘッドハンターを自分で選んで相談することもできるので、キャリアに自信がある人にはお勧めです。
JACリクルートメント

30~40代のハイキャリア層にお勧めの転職エージェントに、「JACリクルートメント」もあります。大手自動車メーカーや大手商社などの求人が多く、外資系企業も多数あり、手厚いサポートが受けられます。
Spring転職エージェント

「Spring転職エージェント」は、アデコの名前でも知られている、人材業界世界シェアトップの転職エージェントです。リクルートエージェントほどの求人数はありませんが、求人の質が高く、国際的なネットワークを活かした非公開求人を有しています。
ハタラクティブ

「ハタラクティブ」は、20代の転職に特化した転職エージェントです。フリーターや社会人未経験の人も、気軽に登録できます。内定率の高さでも定評があります。
就職shop

「就職shop」は、20代の正社員採用に強い、リクルート関連の転職エージェントです。中小企業が中心ですが、未経験でも採用される確率が高く、特に営業職やIT関連、電気・電子・機械関連の求人が数多くあります。
第二新卒エージェントneo

第二新卒・既卒・フリーターから正社員の転職先を探せるのが、「第二新卒エージェントneo」。20代・30代前半の若手の求人に強く、経歴に自信がない人も気軽に登録できます。
リクらく

「フリーターをしているが、これからは正社員として働きたい」という人にお勧めの転職エージェントが、「りくらく」です。学歴・職歴がなくても、正社員の求人を紹介してもらうことができます。
転職の応募数に関するまとめ
転職活動を始めると、「できればすぐに内定を取りたい」というのは、誰もが思うことです。しかし実際に応募をしてみると、書類選考で落とされたり、面接まで進んでも通らなかったり、企業が望んでも自分自身が行く気になれなかったりと、さまざまなことが起こります。
その度に気を取り直して別の企業に応募するのですが、気が付いたら「もうこんなにたくさん応募していたのか!」と、驚く人も少なくないでしょう。しかし、そんな自分の応募数の多さに驚きながらも、「何となく人間的に成長したような気がする」と感じた人も、多いのではないでしょうか?
転職活動は、「自己のキャリアを振り返る」「自分をアピールする」「今後の展望を考える」など、普段の生活ではけっしてやらないようなことにチャレンジするので、転職を通して“ひと皮剥けた自分”に変わることができるのです。
10社・20社と応募するのはけっして楽なことではありませんが、その長い過程をじっくりと楽しみながら、転職成功のゴールに向かって進みたいものです。
関連記事
-
40代の転職お役立ちガイド
-
30代の転職お役立ちガイド
-
20代の転職お役立ちガイド
転職支援実績が豊富な転職エージェント・転職サイト3選
転職満足度No.1!業界トップクラスの転職支援サービス DODA(デューダ)
公開求人数 | 56,635件 | 非公開求人 | 40,000件 | 対象年代 | 全年齢 | 対応地域 | 全国対応 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
年収UP率 | やや高い | 得意職種 |
|
業界最大級の非公開求人!転職者満足度No.1の転職エージェント
DODAの魅力は圧倒的な求人数と満足度の高さ。全国で9万件以上の求人は転職できる可能性を高めてくれます。また、DODAのキャリアアドバイザーは業界ごとのスペシャリストです。特定分野への転職に親身に相談に乗ってくれます。
年収1,000万円を超える求人多数!ハイクラス向け転職エージェント ビズリーチ
公開求人数 | 89,000件 | 非公開求人 | 非公開 | 対象年代 | 30代~50代の男女 | 対応地域 | 全国+海外 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
年収UP率 | 高い | 得意職種 |
|
年収600万円以上の方に大人気!高収入の転職希望者は登録しておこう
ビズリーチの特徴は何といっても豊富な高収入求人。年収が500万円以下の求人はほとんどなく、年収1000万円超えの求人も豊富です。忙しい人には大企業から直接声がかかるスカウト制度もあり、忙しい中で効率的に転職活動を行いたい人にもおすすめできます。
IT/WEB業界のエンジニア・クリエイター職に強い!IT専門の転職エージェント レバテックキャリア
公開求人数 | 2,000件 | 非公開求人 | 10,000件 | 対象年代 | 30代~40代 | 対応地域 | 東京都・埼玉県・神奈川県・千葉県・関西・福岡 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
年収UP率 | 非常に高い | 得意職種 |
|
関東・関西・福岡エリアのITエンジニア経験者は登録必須!
レバテックキャリアは、ITエンジニアが利用したい転職エージェントNo.1に選ばれるITエンジニア経験者専門のサービスです。関東・関西・福岡エリアでの転職支援に強く、ITエンジニアの年収UPやキャリアUP支援を得意とします。年間3000回以上の企業ヒアリングをもとに、IT業界に精通したアドバイザーが転職サポートを行うため、自分では気付かない自身の強みを見つけてもらえるかもしれません。基本的にはオンラインでの面談となっており、転職にあたっての悩みごとや不安はいつでも相談ができます。
この記事が役に立ったら
いいね!をお願いします
最新情報をお届けします