
採用試験の面接では、応募者が必ずと言っていいほど聞かれる“定番の質問”があります。面接時に慌てないためには、こうした定番の質問に関しては、すべて答えられるようにしておいた方が賢明です。今回は、面接の大まかな流れに沿って、定番の質問例とその回答例をご紹介しましょう。
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面接で必ずと言っていいほど聞かれる“定番の質問”
まずは応募者が「トントン」とドアをノックし、「どうぞ」と言われたら入室。「よろしくお願い致します」と一礼し、採用担当者に「どうぞお座りください」と言われた時点で着席します。(入室から退室までの細かいアドバイスについては、こちらをご覧ください。
面接定番の質問
自己紹介をお願い致します
(まずは挨拶をする)「本日は貴重なお時間を頂戴し、誠にありがとうございます。
(氏名を名乗る)私は山本太郎と申します。(経歴を簡単に紹介する)株式会社〇〇にて、注文住宅の設計士の仕事を5年間経験してまいりました。(自分の強みを語る)これまでに担当した案件は150件以上ありますが、1件1件自分なりにお客様のご要望にお応えできるよう、努力してまいりました。部屋の間取りのような重要な部分はもちろん、ドアストッパーのような細部の処理に至るまで、丁寧に行うことを徹底してきました。(成果を語る)おかげさまで、2年前からはお客様からご指名を受けることが多くなり、担当する案件の半数はご指名をいただくまで成長させていただきました。(入社への意気込み)この経験を、ぜひとも御社で活かしていきたいと考えております。(結び)何卒よろしくお願い致します。
自己紹介は1分程度で終えるのが理想的です。面接官から「何分でお願いします」と言われた場合には、その長さに収まるように話します。1分の場合の自己紹介、3分の場合の自己紹介と、時間を分けて練習をした方が、その場で慌てずに済みます。
これまでの職務経歴をお話しいただけますか?
(これまでの経歴)私は大学の建築学科を卒業後、ハウスメーカーの設計士として5年間勤務してきました。お客様のご要望やご予算・建築する土地の条件などをお聞きし、限られた予算内で、できる限りお客様の要望に応える設計を考えてきました。
(自分の強み)150組以上のお客様と接する経験の中から、私はお客様の思いを受け止める力がいかに大切かを、痛感しました。お客様にとって、住宅は一生に一度の大きな買物ですので、そこに賭ける意気込みには並々ならぬものがあります。それをしっかりと受け止め、お客様の夢を現実にして差し上げるのが設計士である私の仕事だと、5年間の経験を通じて実感しました。最初は予算や土地の形状などとの兼ね合いから、試行錯誤することも度々ありましたが、その都度誠心誠意お客様の気持ちに寄り添って一緒に悩み、乗り越えてきました。(今後に向けての希望)この経験を活かして、今後はデザイン・機能性・耐久性ともに優れた住宅の設計に携わり、お客様に心からご満足いただける家づくりに貢献したいと考えています。
職務経歴について話す場合は、これまでの経験をすべて詳しく話すのではなく、自分の経験の中から応募先で活かせるスキルをクローズアップして話すことが大切です。
これまでのご自身に関する質問
前職の退職理由をお聞かせください。
「前職では設計士としてのスキルを積める環境もあり、やりがいを持って働かせていただいておりました。しかし、関西の方に支社を立ち上げる計画が持ち上がり、3ヶ月ほど前に上司から転勤の命を受け、どうしたものかと非常に迷いました。
私は長男でしたし、すでに両親と二世帯住宅に住んでおり、やはり関東の地を離れられないと判断しました。そのため、やむなく会社を退職することを決めた次第です。」
退職理由を話す際は、「残業が多くて嫌だった」「上司が最悪だった」といったネガティブな理由は、たとえそれが本音であっても避けた方が賢明です。自分に「こうしたい」という目的があって、その目的のために退職したというような、前向きな理由を考えましょう。
自分の長所と短所は何だと思いますか?
「私の長所は、何事にも努力を惜しまない点だと思います。前職では、『20坪の狭い敷地に、家族5人で暮らしたい』というお客様がいらしたことがあります。『何とか寝室を4部屋欲しい』というお客様のご要望でしたが、私の知識と経験では、どう工夫しても難しい状況でした。
そこで狭小住宅についてとことん調べ上げ、どんな工夫の仕方が考えられるのか、本や雑誌を山ほど買い込んで読み漁りました。そうするとたったひとつだけ、20坪の敷地内に4つの寝室とリビング・ダイニングを確保する方法が見つかりました。お客様はとても喜ばれ、そのお客様の紹介で家を建てたいという方が、その後3人も来られました。
また、私の短所は、つい頑張り過ぎて無理をしてしまう点です。お客様のご要望にできる限り応えたいと思うあまりに、頑張り過ぎてしまう傾向があるのですが、自分の健康管理も考えてあまり無理をしないようにしたいと思っております。
短所に関しては、「時間にルーズ」「人と話すのが苦手」など、業務に支障をきたすような欠点は絶対に避けましょう。「つい無理をし過ぎる」「集中すると時間を忘れてしまう」など、面接官に話しても差し障りのない内容を話し、そのための改善点も話すことが大切です。
あなたの趣味や特技は何ですか?
「私の趣味はギターです。クラシックを中心に、ポピュラーな曲も弾いています。一日の業務が終わって帰宅した後、ウィスキーを傾けながら好きな曲を弾くときが、最高に幸せです。仕事でストレスが溜まっても、ギターを弾くと忘れてしまいます。」
趣味や特技に関しては履歴書にも掲載されているため、それをもとに質問されるパターンも多いでしょう。趣味や特技をきっかけに面接官と話が盛り上がり、採用につながるケースは少なくありません。なぜかというと、応募者と意気投合することで、面接官は「この人と一緒に仕事をしたい」という気持ちになるからです。
そのため、履歴書の趣味・特技欄はけっして空欄にせず、面接時に話が盛り上がるチャンスと考えて必ず記入しましょう。
志望動機や意欲に関する質問
当社に応募された動機は何でしょうか?
「以前より、御社の企業理念や建築に対する考え方に、とても感銘を受けておりました。地元の高品質の木材を使って建築を行い、広告費などの経費を抑えて低価格でお客様に提供する姿勢を、とても素晴らしいと感じております。また、耐震性能や防火性能にも配慮し、防災面でも優れた住宅を提供されています。設計士として、お客様に自信を持って住宅のご提案をさせていただきたいと考えており、御社ではそれが実現できると確信しております。
また、私自身も地元である千葉県を心から大切に思っており、御社の社員として千葉県のためにぜひ貢献したいという気持ちがあります。
応募動機を話す際は、「御社は転勤が無いので、引っ越しをしなくて済むと思った」「残業のない会社に入りたかった」といった自分目線の理由ではなく、「御社のここに共鳴し、自分がそれに貢献できる」といった企業の目線に立った話し方をするのがベストです。
あなたのキャリアプランを教えてください。
「設計士としてこれからもさまざまなお客様の住宅設計を行い、スキルを積みたいと考えています。今後は自然エネルギーを活用したエコ住宅や、より耐久性・断熱性に優れた住宅を要望されるお客様が増えてくるかと思います。また、リビングから中庭を臨みたいなど、室外と一体になった住宅を望まれる方も増えてきました。そうしたお客様のさまざまなご要望に的確に対応できるよう、常に知識と技術を磨きたいと思います。
キャリアプランを話す際は、あらかじめ企業研究をした上で、その会社でどんなキャリアパスが描けるかを踏まえて話すことが大切です。地元で活動する企業に「今後は海外の需要にも応えて」などと、会社が計画してもいないようなプランを話してしまうと、逆効果になるので気を付けましょう。
あなたが仕事で最も大切にしていることは何ですか?
「私が仕事をする上で最も大事にしていることは、“妥協しないこと”です。縁あってお仕事をさせていただくことになったお客様には、誠心誠意尽くす気持ちで、いつも仕事をしております。
ときには、何度設計書を出してもお客様の納得が得られず、他のお客様の進捗にも関わってくるため、『いい加減に決めてほしい』と思ってしまうこともあります。しかし、『お客様にとっては一生に一度の問題なのだ』と気持ちを引き締め、心から納得できるまでお付き合いするつもりで、仕事に臨むようにしています。
仕事で最も大切にしていることを問われたときには、実際のエピソードを交えながら話すと説得力があります。「私は何事にも妥協しない気持ちを持つことが、人間の生き方として非常に重要だと考えているので」などと抽象的に話しても、面接官は「この人は何が言いたいのだろう?」と首をかしげてしまいます。実際に仕事をしているときのシーンを思い浮かべながら、面接官にしっかりと伝わる言葉で話しましょう。
面接で必ず聞かれる質問
当社以外に応募している企業はありますか?
はい、設計士を募集している地元の企業を、3社ほど受けています。ただし、私は御社の理念や経営方針にとても共鳴しており、御社を第一志望と考えております。
これも採用試験の面接で、よく出る質問です。企業としても応募者を採用するかどうか検討する以上は、採用を決めたら必ず来てほしいと思うのは当然でしょう。
「御社以外は受けておりません」と答える人もいるのですが、現実的なことを考えると、1社に絞って採用試験を受ける人はほとんどいません。そんな見え透いたことを言うよりは、他にも採用試験を受けているが、御社が第一志望だと伝えた方が説得力があります。
他に何かお聞きになりたいことはありますか?
「ありがとうございます。〇〇様(今回募集する職種の部署の上司)にぜひお伺いしたいのですが、このお仕事をされていて、特にどんな点にやりがいを感じていらっしゃいますか?」
面接の最後には、ほぼ間違いなくこの質問をされます。思わず「今まで十分に話をお聞きしていますので、特に質問はありません」と答えてしまいそうになりますが、それはもったいないというものです。
なぜなら、逆質問は自分の仕事に対する意欲をアピールできるチャンスでもあるからです。逆質問ついて、詳しくはこちらのページをご覧ください。
この逆質問が出たら、面接はいよいよ終わりと考えて良いでしょう。面接官から「これで面接は終了です。お疲れさまでした。」と言われたら、座ったまま「本日はありがとうございました。」と一礼し、立ち上がってさらにお辞儀をして、「それではよろしくお願い致します。」と言って退出します。
意外な質問には、どう対処したらいい?
意外な質問を受けても、だまったまま呆然とするのはNG
採用試験の面接では、定番の質問以外にも、面接官によって意外な質問が飛んでくることがあります。定番の質問が直球なら、意外な質問は変化球といったところでしょう。
たとえば、「自分を動物にたとえると、何だと思いますか?」「突然1億円が手に入ったら、何に使いますか?」というような、今まで考えてみたこともない質問があるかと思うと、「わざわざうちに来なくても、あなたならもっといい会社に入れるのではないですか?」といった意地悪な質問もあります。
こうした意外な質問に関しては、準備のしようがないのですが、少なくともだまったまま呆然としてしまうことだけは避けるようにしましょう。
面接官は意外な質問をすることで、応募者を試そうとしている
面接官が意外な質問をするのには、応募者の機転の良さを見ようとしたり、メンタル面で強い人なのかどうかを試そうとするなど、それなりの理由があります。つまり、答えを求めているというよりは、どんな風に反応するのか試しているといった方がいいでしょう。
このように意外な質問をされたときは、ちゃんと答えようとして、あまり考えすぎないことが大切です。そして自分なりに最善を尽くし、機転の利いた答えが見つかればラッキーですし、見つからない場合はサラリと簡単に答えてしまっても問題ないでしょう。
この手の質問に対する事前の対処法としては、起こり得る質問をできるだけ洗い出し、家族や友人と質問を出し合う方法もあります。
面接の質問に関するまとめ
中途採用の面接では、仕事に関する具体的な質問が多くなる傾向にあります。職種によっては、仕事の質問が大半を占めるケースもあるかもしれません。
かといって、これまでご紹介した一般的な質問も、かなりな確率で登場します。そのときに戸惑わないよう、あらかじめ練習しておくことが大切です。そして、当日はリラックスして面接に臨みましょう!
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