
「今までのキャリアを活かして転職を成功させたい」と思ったとき、どのようにすれば最も効果的にアピールできるでしょうか?中途採用の場合は、キャリアを最も重視する傾向があるので、このことはとても重要です。採用担当者や面接官を心から納得させられる、説得力のあるキャリアの伝え方とは?
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まずは「企業が応募者に何を求めているか」を把握する
企業が社員を募集するにあたっては、「こういう人が欲しい」という青写真が、あらかじめできている場合がほとんどです。「このポストが必要だから、即戦力としてこの仕事とこの仕事を任せられて、ゆくゆくはこれもお願いしたい」という、具体的なシナリオを持っているのです。
自分のキャリアを面接で伝える前に、まずは企業が応募者に何を求めているかを、把握することが大切です。それが十分にわかった上で、「自分は企業が求めている人材として、どこまで貢献することができるだろうか?」と考えると、自ずと伝えるべきことが明確になってきます。
企業が求める人材を把握して、面接に成功したAさん
■本当のキャリアを積むために、転職を決意したAさん
Aさんは5年前に新卒で大手の広告代理店に入社し、企業のWebサイト制作の進行管理の仕事を行っていました。やりがいのある仕事を見つけて、楽しい毎日を送るAさんでしたが、何年か勤めるうちに「進行管理よりも、Webデザインの制作そのものに関わりたい」という気持ちが芽生えてきました。
AさんはWebサイトの制作チームにはいるものの、スケジュール管理やコスト管理などをするだけで、具体的な制作はすべて制作会社にまかせていたのです。「このまま今の仕事を続けていて、将来に必要なキャリアが積めるのだろうか?」と考えると、不安になりました。
「将来はWebディレクターになりたいと思っているけれど、自分自身が制作をせずに下請けに指示をするだけでは、本当のキャリアは積めない」と判断したAさんは、給与面ではけっして悪くなかった広告代理店を退社する決心をし、転職活動に踏み切ったのです。
■企業が求める人材を把握し、自己分析を行う
そこで見つけたのが、企業のマーケティングから販促物制作・コンサルティングまでを、社内で一手に引き受けている会社でした。「ここでスキルを積めば、Webディレクターになるための十分なキャリアを積めるかもしれない」と、Aさんは思い、応募を決めました。
面接にあたって、Aさんは応募する企業の募集内容を、何度も読み返しました。
「募集職種:Webデザイナー、求める人材:Webデザインの経験者歓迎、将来的にWebディレクターとして活躍する意欲のある人材を求む」
Aさんは企業の求める人材を把握した上で、自己分析を行いました。Webデザインの経験はなく、その点に関して即戦力とはいえませんでした。しかし、Webデザイナーがどのように仕事をし、どんな風にしてWebサイトができていくのかという全体の流れは把握していました。そして、Webディレクターになりたいという意欲に関しては、誰にも負けない自信がありました。
■面接の応募動機で、自分が貢献できることをアピールしたAさん
そこでAさんは、面接で「当社を応募された動機はなんですか?」と質問された際に、こう答えたのです。「私は広告代理店でWebサイト制作の進行管理の仕事をしていましたが、まったく何も無いところから素晴らしいWebサイトが出来上がっていくのを目の当たりにするのは、何ともいえない感動でした。
『自分もこんな素晴らしいWebサイトを制作できるようになりたい。行く行くはWebディレクターを目指したい』と思い、転職を決意致しました。御社の募集内容を拝見し、自分が一番やりたいと思っている仕事を経験でき、十分にキャリアを積めると思い、応募させていただきました。
Webデザイナーとしての経験はありませんが、Webサイトの立ち上げから完成までの過程をすべて把握しており、その点ではお役に立てるかと思います。将来は御社のWebディレクターになれるよう、頑張りたいと思います。」
■晴れて採用試験に合格し、Webディレクター候補として入社
Aさんの意欲的な解答に対して面接官は、「この人なら、当初はWebデザイナーとして即戦力にはならなくても、短期間で仕事をマスターするだろう。行く行くはキャリアを積んで、Webディレクターとして活躍できる人材だ」と判断しました。晴れて採用試験に合格したAさんは、将来のWebディレクター候補として入社。Webデザインのキャリアを積むべく、毎日喜々として仕事に励んでいます。
前職の経験の中から、“活かせる経験”をピックアップ
中途採用試験の面接では、「前職ではどのようなお仕事をしていましたか?」と質問されることがあります。そのときに、「自分のキャリアはすべて詳しく話さなければ」と思う人がいるのですが、その必要はありません。
面接官が興味あるのは、応募者が積んできたキャリアを、どこまで会社で活かせるのかということです。仕事と何の関係もないキャリアをクドクドと説明されても、企業としては時間の無駄になるだけでしょう。応募する企業に関係のない業務に関しては、「こういう仕事もしていました」という程度でサラリと話し、募集職種に関係があるキャリアに内容を絞って話しましょう。
“活かせるキャリア”に焦点を絞って、面接の質問に答えたAさん
Aさんは面接官から「前職ではどんな仕事をしていたのですか?」と質問されました。その際、Aさんは自分のキャリアの中から、その企業で活かせるキャリアに焦点を絞って話をしました。
■面接で前職の仕事内容を説明したAさん
「大学を卒業後、広告代理店に就職し、Webサイトの制作進行係として5年間キャリアを積みました。年に1~2回ほど、企業のキャンペーンのためのイベントも企画しました。
Webサイト制作の新規案件が入ると、社内で企画を出し合い、大まかなラフを決めていきました。その段階で制作会社のライター、デザイナー、コーダー、カメラマンも加わり、1ページごとの具体的なレイアウトを決め、実際の制作に入りました。
私は全体のスケジュール管理と、コスト管理、クライアントとのやり取りを主に担当しました。クライアントの提示した予算内でいかに良いものを作るか、期限内にいかにクリエイターさんとのスケジュール調整を行うかについては、かなり苦慮しました。
最初の1~2年は予算をオーバーしてしまったり、クリエイターさんが締め切りを過ぎても提出が無く、アタフタしたこともありました。でも入社3年目からはそうした不手際も無くなり、Webサイトの立ち上げからアップまで、スムーズに進行するようになりました。
制作進行の仕事を通して、Webサイト制作の全体を見渡すことができたのは、本当に良い経験でした。この経験は、御社の仕事にも役立てると感じております。」
■「相手が何をもとめているか」によって、話の内容を工夫する
Aさんは、制作進行の仕事の他にイベントの企画も行っていましたが、今回の面接ではそれに関する詳しい説明を加えませんでした。これがイベント企画の会社であれば、そこを中心に話をすることになった筈です。
このように、面接時の質問に答えるときは、常に「相手が何を求めているか」によって話す内容を工夫することが大切です。
今後のキャリアプランは、4~5年先の未来を見据えて
「将来はどのようなキャリアプランをお考えですか?」という質問も、中途採用の面接ではかなりの確率で出てくる質問です。応募者が入社後にどうしたいと思っているかは、会社としても大いに気になるからです。
“将来のキャリアプラン”というと、思わず長いスパンで考えそうになりますが、何も10年先・20年先まで見据える必要はありません。4~5年先の自分がどうなっていたいかを中心に、話をしましょう。
企業が求める人材を意識しながら、将来のキャリアプランを語ったAさん
面接で将来のキャリアプランについて質問されたAさんは、今まで思い描いていた将来の夢を語りました。
「行く行くはWebディレクターになり、さまざまな企業のWebサイトを手がけてみたいと思っています。そのためにも、Webデザイナーとしての技術に磨きをかけ、どんなデザインが効果的なのかを深く追求していきたいです。
また、これからはWebサイトが単体で効果を発揮する時代は終わり、新たなツールがどんどん出てくるのではないかと思います。IoTの発達によって、モノの動きも大きく変わってくるので、新しいツールを扱う技術やメディアミックスの手法も、積極的にマスターしたいと思います。常に時代の進化にアンテナを張り巡らせて、未来を見据えた提案をしていきたいと思っています。」
キャリアプランについて語るときは、ただ単に「こういうポストに就きたい」という自分目線の話ではなく、企業が求める人材を意識しながら話をすると、説得力があります。また、将来的には企業を取り巻く環境も今とは違ってくる可能性があるので、その点も見据えて話ができるとベストです。企業研究・業界研究をしっかりとやっておくと、深みのある話ができるでしょう。
自分のキャリアを面接で伝える方法に関するまとめ
中途採用の場合は、自分のキャリアを転職先の企業でどう活かせるかが、採否に大きく影響します。自分が企業に貢献できる人材だということを、しっかりと面接で伝えなければ、企業としては「新卒を採用した方が良いだろう」という話になってしまうからです。
たとえ異業種への転職だったとしても、これまでの社会人経験を企業に活かせることを伝えることが、非常に大きなポイントでしょう。中途採用試験の面接では、採用担当者や面接官が“活かせるキャリア”にフォーカスして質問をしてくる可能性は大です。
自己分析や企業研究・業界研究を怠ることなく、しっかりと下準備をした上で、自分のキャリアを最大限に魅力的に伝えられるよう努力しましょう。
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