転職ノウハウ KNOW-HOW

転職するにあたって、自己都合ではなく「会社都合」で退職する方法はある?

更新日:2018.11.9
公開日:2018.10.31

会社を辞めてから転職活動をする人は、少しでも雇用保険の失業手当を長くもらうために、「自己都合ではなく、会社都合で退職する方法はないだろうか?」と思っている人もいるでしょう。そこで、どうすれば会社都合で退職ができるのか、その方法についてお話ししましょう!

そもそも自己都合・会社都合とは、いったい何?

まずは、転職する際に、自己都合で退職するのと会社都合で退職するのとでは、いったい何がどう違うのでしょうか?

自分の意思や都合で退職するのが自己都合

“自己都合”による退職とは、「転職先が決まったので退職させてください」といったように、自分の意思や都合で退職することを指します。転職・結婚・出産・育児・引っ越し・介護・家庭の都合などは、すべて自己都合に該当します。

会社の事情で一方的に退職させられるのが会社都合

それに対して“会社都合”による退職とは、会社が倒産をしたり、経営不振によるリストラなどの理由によって、一方的に契約を解除され退職させられる場合を指します。

自己都合と会社都合では、退職後の転職活動にどんな違いがある?

では、自己都合で退職するのと、会社都合で退職させられるのとでは、退職後の転職活動にいったいどんな違いが生まれるのでしょうか?

雇用保険の失業手当の受給期間が違う

自己都合と会社都合の最も大きな違いは、雇用保険の失業手当の受給期間です。勤めている会社で雇用保険に入っていた人は、会社を辞めた後に一定期間失業手当をもらうことができますが、その受給期間が自己都合と会社都合ではかなり違うのです。

自己都合で退職する場合の受給期間は90日~150日

自己都合で会社を退職した場合、離職日以前の1年間に通算6ヶ月以上(正当な理由がなく退職した場合は12ヶ月以上)雇用保険の被保険者だった人は、勤務期間によって90日~150日まで失業手当を受け取ることができます。

自己都合の退職
画像出典元:ハローワークインターネットサービス「基本手当の所定給付日数」

たとえば6年間勤務した人が自己都合で退職する場合の受給期間は90日。12年間勤務した人が自己都合で退職する場合の受給期間は120日です。

会社都合で退職する場合の受給期間は90日~330日

では会社都合で退職した場合はどうかというと、会社都合の場合は勤務期間だけでなく、年齢によっても受給期間が異なります。

会社都合の退職
画像出典元:ハローワークインターネットサービス「基本手当の所定給付日数」

たとえば28歳で6年間勤務した人が会社都合で退職する場合の受給期間は120日。36歳で12年間勤務した人が会社都合で退職する場合の受給期間は240日です。

上記の表でわかる通り、28歳で6年間勤務した人が退職する場合、自己都合であれば90日しか失業手当をもらえませんが、会社都合の場合は120日もらうことができます。つまり、自己都合で退職してから転職活動をする人は、転職活動中に失業手当が切れてしまうリスクが会社都合に比べて高いことを、覚悟する必要があります。

会社都合で退職した方が、失業手当を2ヶ月ほど早くもらえる

自己都合による退職の場合は、ハローワークに離職票を提出後、待機期間7日+約3ヶ月後に失業手当をもらうことができますが、会社都合の場合は待機期間7日+約1ヶ月後に失業手当をもらうことができます。

つまり、会社都合で退職した人は、自己都合で退職した人に比べて、2ヶ月ほど早く失業手当をもらうことができます。

会社都合で退職すると、「解雇予告手当」が受け取れる

また、会社都合で退職すると、「解雇予告手当」を受け取ることもできます。会社都合で解雇になる場合、会社は離職日の30日以上前に解雇を予告する義務があるのですが、その予告がないと会社は労働者に対して解雇予告手当を支払わなければならないのです(労働基準法第20条)。

たとえば30日前に解雇予告をしなかった場合、企業は30日分以上の平均賃金を退職者に支払うことになります。これもまた、会社都合で退職した際の大きなメリットです。

転職者が退職理由を自己都合から会社都合に変更できるケースとは?

上記の違いを見て、「やっぱり退職してから転職活動をするなら、会社都合の方が断然メリットが大きい」と思った人も多いかもしれません。しかし、希望すれば誰でも会社都合にできるのかというと、そういうわけではありません。

失業保険の受給資格者には、以下の3種類があります。

  1. 一般の受給資格者(自己都合で退職)
  2. 特定受給資格者(会社都合で退職)
  3. 特定理由離職者(会社都合で退職)

会社都合で退職する場合は、②または③の条件に当てはまる必要があります。会社都合による退職というと、倒産・経営不振・解雇・退職勧告・パワハラ・給与の遅滞などを連想するかもしれませんが、これらの退職理由は②の「特定受給資格者」にあたります。

実は、それ以外にも③の「特定理由離職者」といって、自己都合で退職した人が会社都合に変更できるケースがあるのです。たとえば次のような退職理由があります。

妊娠・出産・育児の理由による離職

「え!出産が会社都合になるの?」とビックリした人もいるかもしれませんね。妊娠・出産・育児というのは誰が考えても自己都合なので、なぜ会社都合になるのか、不思議に思うのも無理はありません。

特定理由離職者」というのは、やむを得ない理由で会社を辞めた人に対して、会社都合並みの待遇にしてあげようという、いわば救済措置的な扱いの離職者のことを指します。たとえば出産したワーキングママが退職する場合、辞めた時点では自己都合による退職ですが、退職後に“受給期間延長”の措置を受けると、特定理由離職者になることができます。

これは、出産をした人が退職をすると、子どもがいるために失業手当の支給期限が過ぎても働けない可能性があります。そのため、特定理由離職者に指定することで、受給期間を延長してあげようという措置なのです。

病気や怪我・体力不足・心身障害などの理由による離職

病気や怪我・体力不足・心身障害などの理由で業務を行うことができなくなり、やむなく退職をした人も、やはり妊娠・出産と同じ理由で会社都合の特定理由離職者になることができます。

心身の状態が良好でないと、長い期間にわたって働けない可能性があり、失業保険の受給期間が終わってしまうと生活面で非常に厳しい状態に置かれます。そのため、自己都合の退職ではなく会社都合の特定理由離職者に指定することで、その状態を救済することができます。

ただし、病気を理由に退職した場合は、そもそも失業認定を受けられない可能性もあります。失業状態というのは、すぐにでも働ける状態を指すため、働けない状態の人には失業認定がおりないからです。失業認定を受けるためには、医師から“就労可能証明書”をもらう必要があります。

病気退職の場合は、健康保険の疾病手当金を受けられる可能性もあります。疾病手当金と失業給付は同時に受けられないため、どちらか一択ということになります。

介護の理由による離職

「親が寝たきりになってしまい、仕事が続けられなくなった」というような場合も、退職後長い期間にわたって働けない可能性があるため、自己都合ではなく会社都合の特定理由離職者として認めてもらうことができます。

家族との別居回避や結婚・離婚による住所変更を理由とした離職

  • 「東京本社から九州支社に転勤になって5年間が経つが、本社に戻れる可能性は薄く、もうこれ以上家族との別居生活を続けることはできない」
  • 「結婚をして遠方に住むことになったので、会社に通えない」
  • 「離婚をして遠方の実家に住むことになった」

といった理由で退職した人も、自己都合の退職ではなく会社都合の特定理由離職者として認めてもらうことができます。

会社から「会社都合の退職にはできない」と言われることもある

退職する人にはメリットの大きい会社都合による退職ですが、実際に退職する企業にそのことを依頼すると、断られてしまうケースも少なくありません。

なぜかというと、企業としては会社都合による退職者を出してしまうと、助成金の支給を停止されてしまったり、企業自体の信用にも関わってくるからです。そのために、間違いなく会社都合の退職者だったとしても、わざと自己都合扱いにして退職させてしまう企業もあるのです。

このような事態を避けるためには、いったいどうしたら良いのでしょうか?

退職届を提出しない

経営不振による解雇やパワハラなど、間違いなく会社都合による退職であるにもかかわらず、企業から「退職届を出してほしい」と言われた場合は、絶対に退職届を提出しないことです。会社都合で退職する際は退職届が必要ありませんが、自己都合の扱いにする場合は、企業は退職者から退職届を受け取らなくてはなりません。

いったん退職届を出してしまうと、自己都合による退職であることを認めてしまうことになり、会社都合で退職することが難しくなってしまうので、安々と退職届を出してしまわないように気を付けましょう。

ただし、「退職勧奨」に限っては、会社都合の退職であっても退職届が必要な場合もあります。その際も、退職届の文面には退職勧奨があった旨を必ず明記して、提出するようにしましょう。

会社都合による退職であることを証明する証拠を集める

退職者の退職理由が自己都合か会社都合かというのは、企業が決められることではなく、また退職者が決めることでもありません。最終的にはハローワークの判断となるので、今回の退職が確かに会社都合であることを証明する証拠を集めておくと、ハローワークとのやり取りの際に説得力が出ます。

会社都合による退職であることを証明する材料としては、労働条件通知書や、給与明細書、残業時間を記録したメモなどが挙げられます。たとえば賃金の下落などの事実があれば給与明細書を用意するといったように、自分が退職する理由に関連するものを集めましょう。

会社都合で退職することは、転職に不利になることもある

会社都合で退職することは、失業手当の面では確かにメリットが大きいのですが、これから転職を考えている人にとってはデメリットもあるので注意しましょう。会社都合で退職したことが、転職の採用試験の際に不利に働いてしまうケースがあるのです。

転職の採用試験では、「前職を退職した理由は何ですか?」という質問を、ほぼ100%に近い確率で受けます。それが自己都合なのか、会社都合なのかということも、書類選考や面接の際に明らかになります。採用担当者や面接官は、「応募者はなぜ前の会社を辞めたのだろうか?」ということに、非常に高い関心を持っているのです。

たとえば人員削減などの理由で会社都合の退職をした人が、面接でそのことを説明すると、採用側としては「この応募者は会社にとって不要な人材だったのではないだろうか?」という懸念が、どうしても生じてしまいます。

実際はそうではなかったとしても、その可能性があるというチェックが入ってしまうことは、避けようがありません。

倒産のようなはっきりした事実があれば別ですが、それ以外の理由によって会社都合で辞めることは、転職者にとって不利になることはあっても有利に働くことはまったくないでしょう。その辺をよく考えて、自己都合にするか会社都合にするかを決めることが大切です。

転職にあたって会社都合で退職する方法に関するまとめ

会社都合で退職する方法について説明してきましたが、実際にはただ単に失業給付を長く受けたいがために、何らかの理由を作って「会社都合で辞めたい」と申し出る退職者がいて、企業が頭をかかえていることも事実です。

転職活動は、確かにすんなり決まる場合だけでなく、長期にわたるケースもあるので、失業手当を長くもらえるに越したことはありません。しかし、会社都合で辞めることにはデメリットも伴うので、無理をしてまで会社都合の退職を勝ち取る必要はないでしょう。

これから転職活動をする人は、退職して失業手当をもらいながら転職先を探すのではなく、できれば会社で働きながら転職先を探すのがベストの方法です。働きながら転職先を探すのであれば、失業保険が切れることを恐れる必要もなく、焦らずに納得できる転職先を見つけることができるでしょう。

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